使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:40mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4128 × 6192
ファイルサイズ:34.69MB
押本龍一、東京品川生まれ。
1982年、2年の留学予定で渡米。1984年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更し広告写真スタジオで働き始める。1991年フォトグラファーとして独立。1995年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移しエンターテインメント関係の撮影中心に活動。2018年より日本とアメリカの二重生活。近年は旅写真にも力を入れている。
オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24mm
チャコ・キャニオンは、現在の米国南西部で最も影響力を持つ古代プエブロ人文化の中心地だった。西暦850年頃から300年をかけ、古代チャコ人は、砂岩、泥、木材を使用し、プエブロと呼ばれる集落を幾つも造った。チャコ・キャニオンには建物に使える木がなく、屋根と部屋の床を支える梁に使用された木材の大部分は、西方80kmに位置するチュスカ山地(Chuska Mountains)と南方75kmに位置するズニ山地(Zuni Mountains)から切り出して運ばれた。6月下旬、私は、1987年に「Chaco Culture」の名前で世界遺産に登録された渓谷へ向かった。西からニューメキシコ州へ入り、国道550号線を南下し、「Chaco Culture National Historical Park」へのサインに従い、ローカルな道を南下した。舗装された道を気持ち良く走って行くと、途中からデコボコしたダート道になった。
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/800 秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:182mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:17.67MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/500 秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:70mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
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場所によっては歩くような速度で進んだデコボコな道は、文化国立歴史公園内に入ると舗装された道になり、悪路からやっと開放された。チャコ・キャニオンへ近づくと、ファハダ・ビュート(Fajada Butte)と呼ばれる大きな岩山が出迎える。このビュートには、差し込む太陽の光が短剣のように見える「Sun Dagger Site」と名付けられた渦巻模様のペトログラフが、頂上近くの南東に向いた崖に見られる。夏至の日には、渦巻模様の真ん中に太陽の短刀が現れるようにペトログラフは刻まれているのだ。チャコ・キャニオンに残された建物の多くは、天体観測によって、太陽や月の周期が設計に取り込まれ造られたといわれている。残念ながらファハダ・ビュートへの立ち入りは現在禁止になっている。
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 28mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:28mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
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ビジターセンターに立ち寄ると、チャコ・キャニオンの遺跡は、渓谷の底部分の14kmに渡り分布し、渓谷北の岩崖上にも存在し、文化国立歴史公園は予想していたよりかなり大きいことが分かった。的を絞って動かないと駄目だなと思い、パークレンジャーにアドバイスを受けると、人気のある遺跡・プエブロ・ボニート(Pueblo Bonito)で先住民族によるダンスプレゼンテーションがあり、今から行けば時間的にちょうどいいのでそこに行くようにと勧められた。私は、一方通行の道を西へ向かい、最初に見えてきたフンゴ・パヴィ (Hungo Pavi)という遺跡に先に立ち寄った後、プエブロ・ボニートへ向かった。遺跡の中央広場に到着するとダンスプレゼンテーションは既に終わり、簡単な記念写真を仲間内で撮るため4人のダンサーと1人の太鼓打ちは遺跡の裏側に移動していくところだった。私は彼らに付いて行き、太鼓打ちの男性にダンスが見られなかったことを告げると、私のために一曲踊ってくれた。
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:32mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:29.89MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 28mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:28mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:22.91MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:63mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:33.82MB
プエブロ・ボニートは、チャコ・キャニオンで最も調査された文化的サイトだ。古代プエブロ人によって紀元850年から紀元1150年までに計画・建設され、敷地は12140平方キロメートを占める。先住民族の踊りを撮影した後、私は大きなプエブロ・ボニートと、すぐそばに位置するシェトロ・ケートル (Chetro Ketl)を見学し、スケールだけでなく、精密に積み上げられた古代プエブロ人の職人技に感動を覚えた。
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:56mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:19.24MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:26mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:25.27MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:14mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:29.69MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 14mm F1.8 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:14mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:29.51MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:70mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:30.47MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 70mm F2.8 DG MACRO | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F5.0 | 焦点距離:70mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:21.05MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 28mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:28mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:31.25MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/640秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:40mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:29.84MB
プエブロ・ボニートのパーキング場から車で西へ走ると行き止まりになり、そこはパーキング場になっていた。そこから先は車が入れないトレイルになっていたので歩くことにした。キン・クレッツオ(Kin Kletso)と呼ばれる遺跡を通り越し、さらに歩くと岩場に腰を下ろして休憩をしていたふたり連れの女性が、「雨がもうすぐ降るから私たちは引き返すとけど、あなたはこの先でキャンプでもするの?」と話かけてきた。背負っていたカメラリュックの中にキャンプ道具が詰め込まれているように見えたのだろう。確かに他のハイカーと比べると重装備だった。南の空は真っ暗で、雷の音も遠くから聞こえ出したので、私も引き返すことにした。パーキング場に戻る途中、何処からともなくスケッチ・ブックを持った女性が現れ、一緒に歩いた。ノースカロライナからひとりで来たという70才代前半に見える白人女性は、チャコ・キャニオンへ行きなさいというメッセージを受け取り、この聖地に来たのだと言った。女性は大雨が降るとダート道がぬかるんで出られなくなるからと、パーキング場に戻るとすぐに宿泊先のアルバカーキーへ走って行った。チャコ・キャニオンは非常に乾燥した土地で、雨雲は周辺の高い山にぶつかりそこで大量の雨が降り、キャニオンまで雨が届かないのだ。しかし、稀に降る大雨は枯れ川を氾濫させ道を遮断するだろう。この日はそれほどの大雨にはなりそうもなかったが、今まで何度も砂地やぬかるみにはまった経験があるので、私も公園からすぐに出ることにした。
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:40mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:27.56MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:600mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:24.09MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 40mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:40mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.41MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320 秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:200mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:14.76MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:46mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:16.39MB
使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 70-200mm F2.8 DG OS HSM | Sports | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:126mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.64MB
チャコ・キャニオンからの帰り道、空が怖いぐらい真っ暗になり、デコボコしたダート道が雨に降られてぬかるむのが心配になったが、雨に降られずに舗装道路に戻ることが出来た。有名な国立公園と比べると訪問客が極端に少ないのは、アクセスが悪いのが大きな理由だと感じた。せっかく悪路を走って来るのだから、又来る機会があれば、公園内のキャンプ場に泊まり時間をかけて散策したいものだ。キャニオンの北の岩壁を登るトレイルは幅が狭くて機材は制限されそうだが、色々と興味深い。建物のコンディションが良かったにもかかわらず、古代プエブロ人が忽然とこの地を離れたのは、1130年頃から始まった50年以上にわたる干ばつのためだと一般的には考えられている。断崖の上からチャコ・キャニオンをのんびりと見下ろせば、古代プエブロ人がこの地を離れていく光景がイメージ出来るかもしれない。
※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。