使用機材:SIGMA SD1 + 85mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:85 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:8.44 MB
押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。
オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/
使用機材:SIGMA DP2x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24.2 mm
LAからインターステート・フリーウェイ5(I-5)を北上し、峠(Tejon Pass)に差し掛かると、数日前に降った雪にカバーされた白い景色に誘われフリーウェイを降りる。朝陽が差し始めた牧場には馬が雪に浮んでいて、寒さも苦にならずしばらく冬景色に釘付けになる。数日前まで春が近いと感じさせた暖かい陽気はどこかにいってしまった2月末の冷たい朝だった。
使用機材:SIGMA SD1 + APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/1000秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:180 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.99 MB
峠を越えるとI-5をただひたすら北へ飛ばし、I-5から逸れて東へ行きハイウェイ101を北上する。サンフランシスコからはゴールデン・ゲート・ブリッジを渡り、太平洋岸沿いのハイウェイ1を北上する予定だった。大都会を通り抜け、まだ雨の心配のない青空の下、水面から220フィート(67.1m)の上に架かるブリッジを渡るとすぐにハイウェイを降り、ブリッジ越しにサンフランシスコの街を眺める。明日から2日間は雨の予報で、アラスカ湾からの寒波が流れ込んでいた。それでも海岸線を目指したのは、最近の砂漠地帯の旅で、強い陽射しと乾燥した空気に少し疲れていたのかもしれない。
使用機材:SIGMA SD1 + 18-200mm F3.5-6.3 II DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/640秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:33 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:5.95 MB
ゴールデン・ゲートから少し北上し、重なり合うハイウェイ101からハイウェイ1は離れて西へ向い、太平洋岸に出ると西の空の雲行きが怪しくなってきた。暗くなった太平洋を見下ろしながら海岸線を走ると道は下り、スティンソン・ビーチ(Stinson Beach)を超えてラグーン(Bolinas Lagoon)の横をしばらく走った。
使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.50 MB
使用機材:SIGMA SD1 + APO 120-300mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F3.2 | 焦点距離:252 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.23 MB
ラグーンを超え森の中を北にしばらく走ると小さなタウン、オレマ(Olema)に到着し、この先へ行こうか決めかねていると、そこに通りかかった中年のカップルからこの先はリゾート地で宿が高いことを知らされ、通り過ぎてきたスティンソン・ビーチで見かけたB&Bに宿泊することにした。寒波に襲われていた季節はずれの平日の夜、宿泊客は私だけだった。夕方の6時で閉まる店でビールとサンドウィッチを買い、宿に戻ってしばらくすると雨がパラパラと降り始めた。明日は予報通り一日中雨だと覚悟し大きなベットにひとり潜り込む。
使用機材:SIGMA DP2x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:0.6秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:24.2 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:2640 x 1760 | ファイルサイズ:3.55 MB
翌朝目を覚ますと雨は降ってはいなかった。空を見上げると、雲の切れ目から青い空も見えている。宿の女性オーナーに朝食は要らないと告げて握手を交わし、私は急いで車に荷物を積み込み北へ向った。
使用機材:SIGMA SD1 + APO 120-300mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:252 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.47 MB
前日の夕方に引き返したオレマを通り過ぎるとすぐに「灯台へ」とのサインが目に入り、ハイウェイ1から離れてその道を東へ進んだ。私は、広大なポイント・レイズ国定海岸(Point Reyes National Seashore)に足を踏み入れていた。1台の車もない駐車場に到着すると灯台に向かい丘を上り歩いた。灯台が見える場所までは思ったより距離があったが、太平洋岸で最も風が強く、北米大陸で霧が深い場所第2位と言われる岬で、雨の予報が外れ、陽も差す気持ちのいい朝になったのはとてもラッキーだった。
使用機材:SIGMA SD1 + APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:200 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:10.66 MB
使用機材:SIGMA SD1 + APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:200 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:16.46 MB
使用機材:SIGMA DP1x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:16.6 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:2640 x 1760 | ファイルサイズ:6.24 MB
使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:23 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:5.18 MB
南にカーブした大きな岬から西に突き出した小さな岬の先端に灯台が建っていた。その反対方向へ向かう道を走って行くと、東へ突き出すもうひとつの小さな岬北岸の駐車場にたどり着く。そこからは、モーター付きの大型救命ボートが導入され、それまでの手漕ぎボート時代から画期的に発展した救命活動の歴史を感じるポイント・レイズ救命ボート基地(Point Reyes Lifeboat Station)まで歩いて行った。
使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.60 MB
使用機材:SIGMA SD1 + 18-200mm F3.5-6.3 II DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:200 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.42 MB
救命ボート基地からは、走って来た道を引き返えしながら気になったポイントに立ち寄った。
使用機材:SIGMA SD1 + 10mm F2.8 EX DC FISHEYE HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:10 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:11.89 MB
使用機材:SIGMA SD1 + 18-200mm F3.5-6.3 II DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:53 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.87 MB
メインロードから「南のビーチへ」とのサインに従い走って行くと、国定海岸関係者の宿泊施設の白いフェンスの向こうに見えた広いビーチに出た。大きな駐車場には1台の車もなく、シーズンオフだと実感する。ビーチに出て間もなく雨が降り出し、トイレとシャワー付きの小屋で雨宿をする。
使用機材:SIGMA SD1 + APO 120-300mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/1000秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:220 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:5.19 MB
使用機材:SIGMA SD1 + MACRO 70mm F2.8 EX DG | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F16.0 | 焦点距離:70 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.36 MB
使用機材:SIGMA DP1x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:16.6 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:2640 x 1760 | ファイルサイズ:4.62 MB
使用機材:SIGMA SD1 + APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:150 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.59 MB
ポイント・レイズ国定海岸には、運営している牧場と、家畜はもういない牧場跡を見かけた。
使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:18 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:11.12 MB
Historic D Ranchからは、メインロードに戻り東へ少し走ると右手に沼地が見え、その先に「カキ養殖場(Oyster Farm)」と書かれたサインが立っていた。サイン通りに沼地と小高い草むらに挟まれた細い道を走って行くと道は行き止まり、沼地は小さな湾(Schooner Bay)になった。湾沿いに小さな建物が数軒建ち、1軒はカキの販売店だった。店に入ると店員の女性(貫禄があったので店主かもしれない)が、政府の水に対する扱いについて、1組の男女相手に話しをしている。後姿ですぐには気が付かなかったが、話しを聞いている男女は前日の夕方に小さなタウン、オレマで会ったカップルだった。 「昨夜のステイはどうでした?」と訊いてきたので、「静かでとても良かったですよ」と答え、「この先もいい旅をして下さいね」と微笑をくれた。 私はカキを試食した。1つ目はサービスで気に入ったら買うということだった。美味かったので、5つ買ってレモンを大量にかけ、朝からビスケット数枚しか補給していなかった胃袋に流し込んだ。
使用機材:SIGMA SD1 + 18-200mm F3.5-6.3 II DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/1000秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:164 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.11 MB
灯台を見るため、ハイウェイ1から少しだけわき道にそれたはずが、もう夕方の気配を感じる時刻になっていた。 天気予報では一日中雨だったこの日、長い時間を車の中で過すことになると覚悟していたが、この時間まで傘もレインコートも一度も手を伸ばすことはなかった。予定していなかったポイント・レイズ国定海岸公園を満喫できたことに満足だった私は、ハイウェイ1に戻りさらに北上した。(後編に続く)
※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。