第70回:秋の富山を散策(後編)
押本 龍一

押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。

オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/

第70回:秋の富山を散策(後編)

富山県、立山の西に広がる弥陀ヶ原(みだがはら)。標高1,600mから2,100mの高層湿原地帯は、10月中旬にしては暖かく、最高のハイキング日和となった。10年に一度の美しさと地元の人がいう紅葉は、ピークは過ぎていたが、私の目にはまだ十分に豪華だった。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm

周辺ではUFOの目撃情報も多く、人工的につくられたピラミッドだという説もある尖山の頂上で、360度のパノラマを満喫した男3人は、平均斜度63度と急な斜面の山道を一気に下った。山道がなだらかになった山裾の森まで下ると、標高わずか559mの低山から下りて来たとは思えない充実感があり、木漏れ日が美しい山道を歩きながら、山は高さだけでは語れないと思った。
車に戻った3人は、立山連峰を源流域に、富山平野の東を北流しながら日本海へ注ぎ、約3,000mの標高差に対し川の延長はわずか56kmと、世界でも有数の急流河川である常願寺川(じょうがんじがわ)の北岸を走り東へ向った。平野部を走り、いよいよ山岳地帯に入ったなと感じていると、富山出身の友人Kが、「明日はあの辺りからケーブルカーに乗って立山に登るんだよ」と、運転をしながら南の方を指差した。称名川(しょうみょう)が常願寺川に合流する辺りは千寿ヶ原といい、富山地鉄立山線の立山駅があり、立山ケーブルカーが出る立山黒部アルペンルートの玄関口になっている。そこから我々は称名川の北岸を6.5kmほど走り、道が行き止まりとなった駐車場に車を停めた。気温は下がり、太陽は雲に隠れ、しばらくすると少しだけ顔を出し、もうすぐ山の向こうに沈みそうだった。地元に住むEさんと友人Kの一押しの場所である称名滝(しょうみょうだき)まで約1.3kmの緩やかな上り道を、私は息を切らし一気に上った。落差日本一(350メートル)の滝が流れ込む称名川に架かる称名橋まで来ると、雲に隠れていた陽の光が一瞬だけ滝の上に差し込んだ。滝の上部が見える位置に移動して、冷え込みはじめた渓谷にしばらくいたが、光はもう届かなかった。

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称名橋の真ん中から眺める称名滝(しょうみょうだき)。称名滝の右手に落差497mの細いハンノキ滝が見える。落差は称名滝以上だが、雪解けの時期や増水時のみに現れ、一年を通して見られず日本一の落差の滝として認定されていない。この時期細くてもハンノキ滝が見られたのは幸運だったかもしれない。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/30秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:13 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.26 MB

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称名滝とハンノキ滝から、水が流れ落ちている直径60メートルの滝壺。霧状の水しぶきがレンズを濡らす。マイナスイオンの効果だろうか、気が引き締まると同時に心が落ち着く。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/4秒 | 絞り値:F22.0 | 焦点距離:118 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:8.33 MB

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称名滝から駐車場まで戻ると、雲の切れ目から陽の光が差した。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.15 MB

称名滝からは、来た道を引き返して千寿ヶ原まで戻るとまだ陽は高く、称名渓谷の深さを感じる。左手に常願寺川を見ながらさらに西へ戻ると道は集落の中に入り、大きな注連縄(しめなわ)が目に留まり、車を停めてもらいカメラを片手に鳥居の前に立った。
立山山麓の小さな集落は、芦峅寺(あしくらじ)といい、神仏習合時代は寺名で中宮寺とも呼ばれ、奈良・平安時代の山岳修験道を起源とする立山信仰によって栄え、江戸時代には多くの社坊(宿坊)が開かれ賑わった。明治期以降は、村人が山岳ガイドとして活躍し、戦後は山岳ガイドの集落として知られた。
神社は、雄山神社中宮祈願殿(おやまじんじゃちゅうぐうきがんでん)といい、立山の主峰、標高3,003mの雄山頂上の峰本社(みねほんしゃ)と、ここから常願寺川沿いを9.5kmほど下った岩峅寺(いわくらじ)の前立社壇(まえだてしゃだん)の三社を合わせて雄山神社を成している。神仏分離・廃仏毀釈によって阿弥陀如来を本地仏とする立山権現は廃され、芦峅寺・岩峅寺は廃寺に追い込まれ、雄山神社となった。芦峅寺(あしくらじ)と岩峅寺(いわくらじ)の峅(くら)という文字には「神様の降り立つ場所」の意味があるという。

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注連縄(しめなわ)が目立つ雄山神社中宮祈願殿の鳥居。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/30秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
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すぐに車に戻るつもりでいたが、夕方の光が差し込む境内の神秘的な美しさに惹かれ、私は鳥居を潜り、EさんとKも私に続いた。お寺の雰囲気が残る境内は鎮まりかえり、厳粛な雰囲気を感じ、3人は終止無言だった。

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富山県の天然記念物に指定されている樹齢約五百年の鬱蒼とした杉木立の中、夕方の光が差し込み、神気を感じる境内の参道を歩く。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:30 mm
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杉の木の間から、温かい陽の光が差し込み、心も温かくなる。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/80秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:9.78 MB

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境内の一番奥に位置するように建つ西本殿(立山大宮)。西の開けた土地の近くなので、陽の光がまた強く差し込んでいた。子供に戻れるなら、ここで遊びたくなる空間だ。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/40秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.37 MB

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一人の若い女性がおみくじを引いていた祈願殿(拝殿)。中宮祈願殿は、女人禁制だった立山信仰にあって、女性が立入ることが出来る最終地であった。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35 mm
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立て看板に「霊峰立山登拝の諸人は必ず参拝するを例とした」と書かれている。岩の上に建つ東本殿(立山若宮)は、わずかな陽の光が届いていたが、もう人を寄せ付けない時間帯だった。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/10秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.63 MB

芦峅寺の雄山神社から富山平野を北東に走り、富山市内に戻る途中に立山連峰を振り返ると、山々は雲に覆われ、明日の立山散策が少し心配になった。

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夕陽に染まった雲の上から、標高2,999m剱岳(つるぎだけ)がほんの少しの間だけ頭を出す。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:150 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:4.55 MB

翌朝、前日と同じように常願寺沿いを走り、称名川が合流する千寿ヶ原まで走り車を停めて立山ケーブルカーに乗りこむ。観光客が多い場所には興味がないのか、ディープな富山を知るEさんは来なかった。満員のケーブルカーは、路線距離が1.3km、高低差が487mある美女平駅までを約7分で上る。標高977mの美女平駅からはバスで標高2,450 m室堂までの距離23kmを50分ほどで上った。室堂からは、標高3,003mの雄山まで登り、雄山神社を参拝したかったが、10年に一度の美しさと聞く弥陀ヶ原(みだがはら)の紅葉に惹かれた私とKは、二つの場所に行く時間がないと判断し、室堂平を少し散策してから弥陀ヶ原に下りることした。バスターミナルの建物から外に出ると、「皆さん、立山と言う山はないんですよ!」と、10人ほどのグループを連れたガイドさんの話が聞えてくる。その後の説明は聞かずに歩き出したが、立山という単独峰は存在せず、一般的には立山というと、雄山(おやま、標高3,003m)、大汝山(おおなんじやま、標高3,015m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、標高2,999m)の3つの峰の総称であることを、この日はじめて知った。
快晴のこの日、室堂から立山を見上げると、雄山頂上に雄山神社峰本社がよく見える。雄山神社は、三社は三位一体の性格を持っているので、どの社殿に参拝してもご利益は同じとされるが、雄山に登らなかった私も頂上に鎮座する峰本社に御参りしたことになるのだろうか?

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外国人も見かけた室堂より立山に向かう本格的な装備をした登山者たち。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:26 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.02 MB

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1万年前の噴火口跡に水が溜まってできたミクリガ池は、最大水深15メートル周囲約630メートルの火口湖。標高2,430mに位置する日本最高所の温泉、みくりが池温泉が左手に見え、水蒸気が上がる。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:13 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.92 MB

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立山信仰では、立山地獄の「八寒地獄」とされるが、淡水湖であるミクリガ池の湖面は美しく光っていた。「ミクリ」とは「御厨」と書き、「神の厨房」という意味を持ち、池の水を立山権現に捧げ、池の水を使い立山権現に捧げる料理を作られたことに由来するとされる。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:88 mm
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立山開山の伝説は、資料によって多少は異なるが、私なりに短くまとめると、「8世紀初め、越中守であった佐伯有若(実存した人物とされる)の嫡男、佐伯有頼(さえきの ありより)が、父の白鷹を連れて鷹狩に行くと白鷹がどこかに飛んで行ってしまい、白鷹を追って立山に登り白鷹見つけるとそこに熊が現れ、驚いた白鷹はまた飛んで行ってしまう。有頼は熊に矢を放ち、熊は血を流しながら山奥へと逃げて行った。有頼が血の跡を追い山を登ると白鷹も熊も岩屋へと入った。有頼も岩屋に入ると、熊ではなく矢が刺さって血を流した阿弥陀如来が立っていた。有頼は、出家して立山を開くようにと阿弥陀如来に告げられ、慈興(じこう)と名のり一生を立山開山に奉げた。」となり、美女平から室堂に上るバスの中でもこの伝説は説明されていた。

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立山信仰を語る上で欠かすことのできない地獄を想像させる地獄谷へのトレールは、有毒な火山ガスが大量に発生しているため立ち入り禁止だった。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:150 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:22.33 MB

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立山を背景にしたミドリガ池。透明度が非常に高い淡水湖は、水底がよく見えた。行者が池の水で身を清めたことから「水取りが池」、又は深い緑色をした湖水から「緑池」「碧池」などが名称の由来と言われている。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:13 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:15.22 MB

室堂からは、バスに乗り込み弥陀ヶ原(みだがはら)まで下る。標高1,930mのバス停に降り立つと、11月頃から7月頃まで雪に覆われる高層湿原地帯は、10年に一度の美しさという紅葉が出迎えてくれた。申し分のない秋晴れ、コンコンと音を立てて木道を歩き出す。
弥陀ヶ原は、約10万年前からの立山の火山活動により、大量の火砕流が流れ出して形成された台地で、氷河時代には氷河に削られ、冬の大降雪と夏の融雪水により台地に削られ、現在のような高層湿原地帯が作られたと考えられている。北側を称名川、南側を常願寺川によって侵食され、一般的には東西4km、南北2kmに広がる溶岩台地を指す。

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弥陀ヶ原(みだがはら)を西へ歩きながら、秋空と高層湿原地帯を超広角ズームレンズで大きく包みこむ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.08 MB

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紅葉が秋晴れに眩しく、木道に立ち止り思わずシャッターを押す。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:19.70 MB

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秋晴れの日、弥陀ヶ原から立山の景色を、澄んだ空気感と共に切りとる。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.66 MB

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弥陀ヶ原に点在する水たまりは、餓鬼田(ガキの田)と呼ばれ、高層湿原に特徴的な多くの池塘(ちとう)。仏道で、生前に贅沢をしていたものが落ちるとされる地獄だが、澄んだ水とその周辺に生える植物に美しさを感じた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F16.0 | 焦点距離:105 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:23.40 MB

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熟年夫婦が、我々を追い越し、美しい紅葉の中を歩く微笑ましい光景。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:62 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:28.20 MB

弥陀ヶ原からバスで美女平、そしてケーブルカーで千寿ヶ原まで下り、親しみを感じてきた常願寺川沿いを走り、地図で見ると山岳地帯と富山平野の境界線に位置するように見える岩峅寺(いわくらじ)まで来ると、雄山神社前立社壇の大鳥居が見えた。大鳥居を潜り車を停めて神社境内に少し歩いてみたが、何故か奥には入ろうという気にならず、大鳥居を潜り境内から出て常願寺川に架かる鉄橋の方へ戻るように歩いて行った。鉄橋越しに陽が沈んでゆく光景を眺めていると、富山市内のこの夜予約を入れている地元料理が気になりはじめた。

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かつて氾濫を繰り返した常願寺川に架かる鉄橋は、富山地方鉄道上滝線(かみだきせん)が通る。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:8.92 MB

富山出身の友人Kが、「紅葉のシーズンは過ぎているけど、富山に行こう!」との誘いに、日本滞在を延ばして訪れたはじめての富山旅行は、初日こそ雨に降られたが、2日目の朝からは天候に恵まれ10年に一度の紅葉にも出会えた楽しい旅となり、同じく富山出身の今は亡き知人Sさんの言葉「富山の空は、鉛色の日が多いよ」を、私の記憶から消し去る旅でもあった。
立山の山は奥深く、常願寺川沿いも興味深い土地が多く、今回行けなかった富山湾沿いにも惹かれる。ディープな場所もまだまだ存在しそうで、次回の富山訪問を一日も早く実現したい。

※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。

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