使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。
91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。
オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/
使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:14 mm
8月の中旬、強い日差しが照りつける巨大なラスベガスのホテル群の中を通り過ぎる午前11時、車の気温計は華氏102度(摂氏38.9)を示していた。ラスベガスからフリーウェイ15を2時間あまり北上し、ユタ州シダーシティ(Cedar City)でフリーウェイを出て車のガソリンタンクを満タンにする。ディクシー国立森林公園(Dixie National Forest)を走る州道14号を東へ上り、標高が高くなるに連れ気温は下がり、気持ちのいい風が全開にした車の窓から入ってくる。国道89号に出合い北へ走り、標高6,919 ft (2,109 m)の小さなタウン、ハッチ(Hatch)を通り過ぎると、全長124マイル(200 km)のシーニック・バイウェイ12にたどり着く。
バイウェイ12に入るとすぐにすばらしい景色が広がっていたが、私はどこにも停まらず東へ約13マイル(21 km)走り、夏休みで混んでいるだろうと予想したブライス・キャニオン国立公園内のキャンプ場まで急いだ。キャンプ場は思ったより空いていて、気に入ったサイトにテントを張り、西からバイウェイ12へ来ると最初に人の目を惹きつけるレッド・キャニオンまで戻り、赤土の上を歩く。
使用機材:SIGMA SD1 + 85mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:85 mm
レッド・キャニオンから1875年にこの地に入植したモルモン教徒の入植者、エベニーザー・ブライス(Ebenezer Bryce)の名に由来するブライス・キャニオン国立公園に戻りサンセット・ポイントに行ってみると、巨大な自然の円形劇場は夕陽に染まっていた。
使用機材:SIGMA SD1 + 85mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:85 mm
使用機材:SIGMA SD1 + 85mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:85 mm
その夜、1928年に国立公園に制定された公園内のキャンプ場には、風も吹かず、明け方は少し気温が下がったものの快適だった。翌朝目が覚めると東の空は明るくなり始めていた。急いでブライス・ポイントまで行くと、東の山の向こうからは太陽の光が差し始めるところで、すでに多くの人がその瞬間を待っていた。日の出の瞬間を目撃すると、ほとんどの人はこの場からいなくなったが、私はしばらく朝の冷たい風に吹かれていた。
使用機材:SIGMA SD1 + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F9.0 | 焦点距離:50 mm
使用機材:SIGMA SD1 + 50mm F1.4 EX DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ブライス・ポイントからキャンプ場に戻り、簡単な朝食を済ませテントを畳み、公園の南へ走った。
使用機材:SIGMA SD1 + APO 120-300mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 |
ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:300 mm
使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 |
ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400秒 | 絞り値:F6.3 | 焦点距離:35 mm
使用機材:SIGMA SD1 + 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 |
ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35 mm
使用機材:SIGMA SD1 + APO MACRO 150mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 |
ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:150 mm
車道が繋がる公園内の最南端で、最高地点9,105 ft(2,775 m)のレインボー・ポイント(Rainbow Point)まで行き、そこから引き返し公園の外に出てシーニック・バイウェイ12を東へ走る。
使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:11 mm
シーニック・バイウェイ12を東に行くと、道はブライス・キャニオン国立公園の北部を横切った。途中、赤い岩が目を惹いたトレール(Mossy Cave Trail)を歩く。
1800年代後半、この地の開拓者が水不足を解消するためセビアー川(Sevier River)の東の分流から水を引く灌漑用水路をつくり、その結果流れるクリークにひざまで漬かり滝に近づく。
ブライス・キャニオン国立公園を出るとシーニック・バイウェイ12は、南に向かい小さなタウン、トロピック(Tropic)に到着する。
使用機材:SIGMA DP2x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ |
シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24.2 mm
さらに5マイル(8 km)ほど南に走り、キャノンビル(Cannonville)に到着し、ビジターセンターでシーニック・バイウェイ12のガイドブックをもらう。
使用機材:SIGMA SD1 + APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 |
ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/800秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:70 mm
1948年、ナショナルジオグラフィック協会は、ナショナルジオグラフィック誌1949年9月号掲載記事の写真撮影をコダクローム・フイルムで行った。その当時比較的新しいブランドだったフイルム名を用い、彼らは、この地をコダクローム・フラットと名付けた。1962年、この地は州立公園に指定されたが、コダック・フイルム・カンパニーの反響を恐れ、名前は、チムニーロック州立公園(Chimney Rock State Park)に変更された。しかし、数年後にコダック社の許可を得てコダクロームベイスンと改名された。この日、コダクロームベイスに人の姿はほとんど見なかった。私は最新のデジタルカメラを持ち、懐かしいコダクロームを想いながら公園内を歩き回った。
使用機材:SIGMA SD1 + APO 70-200mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 |
ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/1000秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:70 mm
使用機材:SIGMA SD1 + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 |
ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:12 mm
使用機材:SIGMA DP1x | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ |
シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:16.6 mm
コダクローム・ベイスン州立公園からシーニック・バイウェイ12に戻り、東へヘンリウビル(Henrieville)まで走る。
小さなタウン、ヘンリウビル(Henrieville)を超えると道は北東に向かった。 「太古の海底の跡から世界で最も標高の高い高山森林のひとつまで、驚くようなピンク色とあずき色の石の塔からヤマヨモギ(sagebrush)の平原まで、シーニック・バイウェイ12は、訪れる人を忘れられない風景に連れていきます。この地域の歴史と文化も一帯となり、シーニック・バイウェイ12の旅を他にはないものにします。」(シーニック・バイウェイ12のガイドブックから)
私は、ガイドブックに書かれた旅をさらに体験するため、エスカランテ(Escalante)へ宿を求めて走った。(後編へつづく)
※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。