第187回:三浦一族終焉の地・油壷周辺を散策
押本 龍一

押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。

オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/

第187回:三浦一族終焉の地・油壷周辺を散策

崖上の土地には京急油壺マリンパークや東京大学三崎臨海実験所があり、その下の海はシュノーケリングのスポットになっている。かつてこの土地には三浦半島を支配した三浦一族最後の砦、新井城が建っていた。1516年(永正13年)に滅んだ当時は断崖絶壁だったが、その後の地震で突起し、砂浜が出現したとみられている。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/500 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:28mm

前号で源頼朝が源氏再興を祈願し、静岡県の三嶋大社から分霊を勧請し創建した森戸大明神周辺を撮影した。その後、頼朝について調べ、鎌倉幕府創設の大きな力となり三浦半島を支配した三浦一族に興味が湧き、一族終焉の地である油壷へ行ってみた。平日の朝、電車で京急三崎口駅へ、そこからバスに乗り終点の京急油壺マリンパークで下車し、森の歩道を歩く。事実上、三浦一族最後の当主であった三浦道寸義同(みうらどうすんよしあつ)の供養塔に立ち寄った後、胴網海岸に下りた。

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三浦道寸義同の供養塔に続く薄暗い道。実際の墓は義同が復興させた鎌倉円覚寺の塔頭寿徳庵にあるようだ。

使用機材:SIGMA sd Quattro H+ SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/125 秒 | 絞り値:F3.2 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:20.96MB

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義同の供養塔には直射日光が届いていなかったが、高さ50センチに満たない供養塔に光が差し込み、暗い森の中で人際目立った。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F3.2 | 焦点距離:85mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.23MB

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暗い森の中、胴網海岸へ下りてゆく。海岸に人は少なく、秋の訪れが近いと感じた。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/125 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:12mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.39MB

胴網海岸の岩場を東へ歩くと階段があり、生い茂る草むらを登り切り半島の先端に出た。京急油壺マリンパーク下には岩場が広がり、海には釣り人が乗ったボートが浮かんでいた。岩場を南へ歩くと荒井浜に出た。海の家が2軒建っていて、日焼けした男が、砂浜に置かれた椅子に腰を下ろしていた男性に近づき「済みません、有料なんですけどー」と告げた。男性は苦笑いを浮かべ椅子から立ち上がりその場から立ち去った。海の家の男は「椅子、濡れてないかな?」と言い、カメラを持つ私をちらりと見た。私は海の家の方には向かず、海と岩場にレンズを向けた。

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胴網海岸から階段を登り、草が生い茂る道を行く。足元が日陰で暗い分、その向こうの海の景色に期待が膨らむ。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/125 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:12mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.13MB

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草が生い茂る道を登って下ると広角レンズで撮りたくなる光景が待っていた。透明度は高くシュノーケリングには人気のスポットだ。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/160 秒 | 絞り値:F11 | 焦点距離:12mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:25.37MB

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少し霞んでいたが、黄色いボートは青い海と空に映えた。右手前のボートにフォーカスすると沖合の白いボートがいい感じでぼけてくれた。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/640 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:400mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.93MB

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岩場で測量作業が行われていた。作業員は雇い主を教えてくれたが、何のための測量か分からないと言った。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/320 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:26.10MB

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引潮だったので歩きやすかったが、苔は滑るので気をつけた。海水の青色と苔の緑色が忠実に写せたと思う。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:35.92MB

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岩場に残されていた海の遊び道具。周辺には持ち主らしき人の姿はなかった。色鮮やかになり過ぎないように仕上げた。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/1000 秒 | 絞り値:F5.0 | 焦点距離:85mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:21.73MB

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人出が少ない平日の荒井浜。男性の頭にフォーカスした。朽ちた桟橋と男性までの私からの距離はほぼ同で桟橋もシャープに写り、前後の海面は滑らかにぼけた。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/640 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:85mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:19.79MB

荒井浜から坂道を登り森の中の道を歩く。三浦一族最後の砦となった新井城跡は、東京大学の敷地で立ち入り禁止になっていた。頼朝亡き後、権力争いに勝ち残った北条氏は三浦一族が邪魔になり滅ぼしにかかった。北条早雲の大軍に攻めたてられた三浦軍は3年間油壷で奮戦した後、1516年(永正13年)に滅んだ。三浦道寸義同とその子、荒次郎義意(よしおき)は自刃、他の将兵は討死、生き残った者は油壷湾に身を投げたと伝えられる。湾は血の色の染まり油を注いだように見えたことから、その名がついたと言われている。

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新井城跡の敷地半分は東京大学の施設になっている。右手奥の森の中に城があった。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:17.00MB

その後、私は油壷湾の東岸沿いを南へ歩き、油壷湾の南に位置する諸磯湾をつくる半島の先まで歩いた。小さな漁港を過ぎて岬に近づくと鳥居が建っていた。薄暗い境内に入って行くと女性が境内を後にするところだった。「お参りにわざわざ来られたのですか?」と話しかけると、「海岸のお掃除です。そこには灯台が建ち、素晴らしい景色だからお勧めです!」とカメラを持った私に言った。「神社の名前がどこにも見当たらないですね」と言うと、ここは諸磯神明社で左奥にある小さな祠は小桜姫神社だと教えてくれた。

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今はマリーナになっている油壷湾を東岸から見る。名前の由来どおり血の色に染まったかどうか分からないが、東岸からは夕陽に染まる油壷湾は撮れるだろう。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:18.33MB

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諸磯湾の南は畑が広がっている。土を近くに感じたくローアングルで撮影。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:20.28MB

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小さな参道の左は民家が建ち、右手は小さな漁港がある諸磯神明社。暗い境内に本殿の屋根が浮き上がって見えた。光と影の世界は撮影時からモノクロにいいなと思った。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/125 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:12mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.14MB

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諸磯神明社の境内左奥にある小桜姫神社(若宮社)。薄暗い境内にあって供えられた花は目を引く。小桜姫の名は史籍には見られないようだが、私の理解を越えた話しもある。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60 秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:35mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.75MB

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薄暗い境内で狛犬にかすかな光が当たっていた。ポートレイトに最適なレンズの鋭い切れ味と滑らかなボケ味をフルに活かし撮影できた。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200 秒 | 絞り値:F3.2 | 焦点距離:85mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4128 × 6192
ファイルサイズ:14.30MB

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境内の横に建つ鳥居を潜ると小さな漁港の前に出る。暗い境内では僅かな光も貴重に思え、光が差し込む小さな場所にフォーカスし、大口径単焦点レンズの底力を感じた瞬間だった。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200 秒 | 絞り値:F3.5 | 焦点距離:85mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:11.31MB

諸磯神明社の境内の横に建つ小さな鳥居は港に向いて建っていた。その鳥居を潜り、そのまま道なりに歩いて行くと階段を登り草むらの中に入り、灯台が建つ海岸に出た。境内で会った女性が単独で海岸のゴミを拾っていた。私は「偉いな−」と思わず独り言を言い、女性に教えてもらった白い灯台を撮影した。そこからは油壷の先が見え、新井城が自然の要塞に守られていたのがよく分かった。

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生息している植物から南国の島に来たように感じた。この階段を登り海岸に出たが、別のルートからも行けたようだ。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125 秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:17.60MB

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海岸に出ると白い諸磯崎灯台が建っていた。超広角ズームレンズで大きく撮り入れた光景は、レンズに光が入らないように気をつけた。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F11 | 焦点距離:12mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:15.81MB

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諸磯崎灯台の正面は日陰になり、太陽は灯台の真裏にあった。白い灯台表面の繊細なディテールと刻まれた黒い文字をシャープに写したかった。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/400 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:24mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4128 × 6192
ファイルサイズ:12.35MB

小さな漁港からは三崎口駅行きのバスが出ていた。時刻表を見ると午後は数本しかなく、私は来た道を歩いて油壷まで引き返し、新井城跡周辺に再び戻ってみた。城と言っても新井城は立派なものでなかった。兵の数に大きく勝る北条軍が新井城を落とすのに3年間もかかったのは、その地形にあった。三方を海に囲まれた上、半島の細くなった部分を堀り切って海水を流し、敵が攻めてくる時は橋を引っ込める引橋をかけ、内陸からの進入を防いだのだ。最後は北条軍の兵糧攻めで三浦一族は食糧や着るものがなくなり、「腹が減っては戦ができぬ」状態で、最後は戦いどころではなかったかもしれない。

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小さな漁港で見かけた小舟が諸磯神明社を背にして漁港に向けて置かれていた。よく見ると先端は少し塗装がはげているが、水色と青で塗装された小舟は青い海に浮かべたら映えるはずだ。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500 秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:85mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:16.31MB

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タバコを吸う漁師が乗る小舟に比べると、手前の漁船が大きく見えた。手前の船にフォーカスしたが、主役はタバコを吸う日焼けした漁師だった。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/1000 秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:85mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:17.52MB

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東京大学三崎臨海実験所の敷地内で近づけない新井城跡周辺は空堀と土塀の跡が残る。ワクワクするような光景ではないが意味のある場所。緑が濃い木立が印象的だったので、モノクロにして色調を緑にした。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:モノクローム | シャッター速度:1/40 秒 | 絞り値:F3.5 | 焦点距離:27mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:21.89MB

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木々の合間から見える油壷湾。青い水面に疲れも忘れる。水面は穏やかだから血を流した多数の人間が身を投げたら血の色に染まるかもしれない。

使用機材:SIGMA sd Quattro H + SIGMA 24-35mm F2 DG HSM | Art | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250 秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35mm | ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:6192 × 4128
ファイルサイズ:12.59MB

油壷からは三崎行きのバスに乗リ帰路についた。途中、引橋という交差点を通った。新井城跡に立つサインによると、当時、新井城までの陸路は北へ約3キロメートルの大手の引橋のみで、北条早雲勢は橋を引かれて渡ることが出来ず、三浦勢に時を稼がれたとあった。関東大地震による突起でその当時の面影がうすらいではいるが、地震前は谷のような場所だったとイメージできる。ここを外の引橋、城に近い方を内の引き橋と呼んだそうで、引橋は後に地名になった。戦国時代に地形を利用した戦いの跡が残る油壷は景色もよく、写真を撮るにも楽しい場所だ。

※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。

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