
白くペイントされた屋根付きの橋が夕方の光に眩しく反射する。オレゴン州でカバード・ブリッジ(Covered Bridge)と呼ばれる屋根付きの橋は、1905年から1925年の間に集中して造られ、一時は450橋もあったが1977年までに56橋に減少した。橋を覆う目的は、雨や陽射しから木造構造の橋を守るためであった。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:19 mm
オレゴン州レーン群(Lane County)の町コテージ・グローブ(Cottage Grove)でインターステーツ・フリーウェイ5を下りて小さなダウンタウンを通って行くと、車道と並行して川に架けられたカバード・ブリッジが沈みかけた陽の光を浴びている。川沿いは木が茂り公園となっていて、白い橋の存在感は大きい。LAから約850マイル(1360 km)を北上して来たホコリだらけの車を川沿いに停め、私はカバード・ブリッジを歩いて渡った。
小さなダウンタウンの外れ、小さな川に架かる歩行者用の橋センテニアル・ブリッジ(Centennial Bridge)は、壊された2つの橋から材料を取り込み造られた新しいカバード・ブリッジで、橋の中に入って歩くとコンコンと木の音が響いた。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F6.3 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:10.15 MB
白いセンテニアル・ブリッジから川沿いの道を南に800 mほど行くと、最近建て直され、木の香りがしそうな大きなチェンバーズ・ブリッジ(Chambers Bridge)が建っていた。
西に沈みゆく陽の光に染まるチェンバーズ・ブリッジと青い空が、川に映りこむ。
撮影機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:9 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:9.15 MB
1986年に造られたという意味なのだろうか。チェンバーズ・ブリッジと並行して川に架かる橋の路面を、大口径標準レンズでシャープに捉える。
撮影機材:SIGMA SD1 Merrill + 30mm F1.4 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:18.09 MB
陽が沈んでから予約を入れていた宿に到着すると、翌日から始まる町のお祭りのため、宿は満室だった。翌朝、爽やかな空気を吸い宿から町の中心へ散歩した。小さなダウンタウンの東にある公園隣の空き地には、この日から始まるゴールドラッシュで栄えた時代を偲ぶ祭り(Bohemia Mining Days)の催し物のひとつである移動式遊園地が設置されていた。
朝のチケット・ボックスに人影はない。朝陽を浴びた色鮮やかなチケット・ボックスにレンズを向けて撮影すると、塗装された木のディテールがはっきりと記録された。
撮影機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:11.91 MB
犬と散歩する老人2人が、移動式遊園地の横を通り過ぎる瞬間を、静かな町の朝を爽やかな空気感と共に切りとる。
撮影機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:12.80 MB
移動式遊園地からは人のほとんどいない朝のダウンタウンを通り、前日の夕方通り過ごした橋(Swinging Bridge)まで歩いた。
広告なのか誰かの壁画なのか分らなかったが、小さな町で一番目を引いた壁。
撮影機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:12.81 MB
子供の通学のために川に架けられたスゥィンギィング・ブリッジ(Swinging Bridge)は自転車も渡ることが出来き、現在まで少なくても4回架け替えられている。川沿いは木に覆われ、橋を渡って通学した子供達には毎日が小さな冒険だったと思う。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:16.72 MB
予定より随分と長く散歩をして宿に戻り、一気に荷物を車に積み込み、商工会議所の中にあるビジターセンターに立ち寄った。親切な案内係りからカバード・ブリッジを見てまわるための地図をもらい、私は東へ向った。町を出ると草原が広がりクリークが流れるのどかな風景に、幾つかのカバード・ブリッジが建っていた。
モスビー川に架かり、現在も車道として使用されているモスビー・クリーク・ブリッジ(Mosby Creek Bridge)。道沿いに咲く野花を手前に入れて撮影。
撮影機材:SIGMA SD1 Merrill + MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:105 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:11.95 MB
1930年にモスビー川に架けられたスチュワート・ブリッジ(Stewart Bridge)。横に並行して架けられているコンクリートの橋が使用され、橋を渡る人はいない。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:15.75 MB
カバード・ブリッジの横に架けられたコンクリートの橋にロープが吊るしてあった。ここから子供が川に飛び込むのだろうか。日陰でよく見えなかったロープにフォーカスすると、手で握っているかのような質感がリアルに描写された。
撮影機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:10.91 MB
さらに東へ行くと青いドリーナ湖(Dorena Lake)の南岸沿いを走った。ビジターセンターでは湖岸を一回りして町に戻る自転車乗りに人気のあるループ・コースを走ることを勧めらたが、私は湖からロウ川(Row River)沿いをさらに東へ走り山の中に入って行った。
ドリーナ湖は青かった。夏休みで家族連れも多く、快晴のこの日は最高のレジャー日和だった。
撮影機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:10.67 MB
ヨットやボートが停泊する湖畔。
撮影機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:15.47 MB
湖の南の位置するドリーナ・ブリッジ。道から逸れて橋を通って来ると行き止まりになっていて、交通手段の橋としては機能していない。
撮影機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.99 MB
大きなドリーナ・ブリッジの内部。
撮影機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/15秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.18 MB
ラセルズDスチュワート郡立公園(Lasells D Stewart County Park)に指定されている付近のロウ川は急流になっていた。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.73 MB
ドリーナ湖から東へ約27㎞離れたアムクワ国有林(Umpqua National Forest)の中に入ってトレールを下り、スピリットの滝(Spirit Falls)まで歩く。苔に覆われた高さ12 mほどの滝は、木漏れ日からほんの少しの光が届いている。糸を引くように流れ落ちる水の音と体にかかる水滴は、体の中に深く浸透していくように感じられ神秘的な感覚を覚える。スピリットの滝からはさらに8 kmほど山の中に入り、月の滝(Moon Falls)まで歩いた。
カスケード山脈にひっそりと存在するスピリットの滝。森の中では誰にも会わず、独り静寂に身を任せる。
撮影機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:0.4秒 | 絞り値:F16.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:9.93 MB
月の滝までは深い森だった。レーン郡は面積の90%を森林地帯が占めている。
撮影機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:16.88 MB
高さ30 m以上はあるように見える月の滝。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:15.81 MB
地図上よりも遠かった2つの滝まで足を伸ばした後、ドリーナ湖の北岸沿いを走り町に戻ると、陽はだいぶ傾いていた。移動式遊園地の東に位置するコイナー・パーク(Coiner Park)には出店があり、人が集まっていた。
町に戻る手前に建つカリン・ブリッジ(Currin Bridge)。赤く塗られた橋に遅い午後の陽が当たり、川沿いの木々の間から見ると、色鮮やかだった。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:19 mm
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昔の服装をした人の姿も見られた。
撮影機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.04 MB
出店に飾られた牛だと思われる角に、西に傾いた陽の光が強く当っていた。
撮影機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:10.93 MB
伝説によると、19世紀の中ごろインディアンを殺害した罪で追われていたジェームズ・ボヘミア・ジョンソン(James Bohemia Johnson)と呼ばれた男が北へ向い、その旅でジェームズは金鉱脈を発見する。コテージ・グローブに向う道中、その話をうっかり話してしまうと話はたちまち広まり、金を求めて人々がコテージ・グローブに集まり宿が建てられ、町はゴールドラッシュで賑わった。しかし、ジェームズが発見した金鉱脈は、その後誰にも発見されることはなかったという。祭りは、その伝説に因んでいるが、ジェームズ・ボヘミア・ジョンソンは実存したのだろうか?祭りに来ていた人々は、伝説を語ることなく、目の前のアトラクションを楽しんでいるようだった。
※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。