第80回:アパッチ・トレール(Apache Trail)へ
押本 龍一

押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。

オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/

第80回:アパッチ・トレール(Apache Trail)へ

アリゾナ州フェニックスの中心地から東へ60kmほど行くと、西部劇に出でくるような光景に出会う。かつてアパッチ族を恐れて足を踏み入れる者が少なかったスーパースティション・マウンテン(Superstition Mountains)周辺には、豊かな金が埋蔵されているという伝説があり、今日でも金を探す人々がこの地を訪れる。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm

人口が増加し続けているアリゾナ州の大都市フェニックスをフリーウェイ10で西から東へ走り抜け、フリーウェイ60(スーパースティション・フリーウェイ)に乗り換えさらに東へ走る。高い建物が見えない平たい町アパッチ・ジャンクションに到着すると、アパッチ族が地下深い世界に繋がる穴があると信じたといわれるスーパースティション・マウンテンのすぐそばまで、新しい住宅とゴルフ場が迫っている。私は、アパッチ・トレールと呼ばれる州道88を北東に走り始めるとすぐに目に入ってくるミュージアムに立ち寄った。非営利活動法人によって運営されているミュージアムの敷地には、西部開拓時代の建物や道具が展示されていた。その中にはこの近くにあった火事で焼けた映画のセットから運びこまれた物もあると、ボランティアの女性が説明してくれた。

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鉱山で使われた鉱車にサドルパックが取り付けてあり、少し距離のあるところから撮影すると、ベルトコンベアーから作られたサドルパックのごわごわした質感がシャープに描写されていた。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:11.55 MB

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開拓時代の過酷な労働が感じられる道具にレンズを向ける。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:20.24 MB

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錆びた食器とビン。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:17.87 MB

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開拓時代の床屋。ペンキを塗りなおした壁が古い椅子の存在感を弱めていたのでモノクロームした。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/30秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:8.46 MB

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何本もの映画に使われた撮影用の絞首台。その後には火事で燃えた映画のセット(Apacheland)から解体して運ばれ、再建されたエルヴィス・メモリアル・チャペルが建っている。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:11.79 MB

ミュージアムからアパッチ・トレールをほんの少し北東に行くと、今日では観光地になっているゴールドフィールド・ゴーストタウン(Goldfield Ghost Town)にも立ち寄り、観光客のひとりとなってゴーストタウンを歩き回った。良質な金がこの辺りに発見され1893年にタウンが生まれたが、金の質と産出量が落ちるとすぐに人が離れ、1898年11月2日にポストオフィスが閉まりゴールドフィールドはゴーストタウンとなった。しばらくこの地域から離れずにいた探鉱者もいたが、良質な金が再び掘り出されることはなかった。この地域に金を求めて多くの人が集まり金が発見されたのは、ロストダッチマン鉱山(Lost Dutchman's Mine)の伝説が影響している。1810年頃ドイツで生まれたジェイコブ・ワルツ(Jacob Waltz)は、1839年頃アメリカに渡った。1861年にロサンゼルスでアメリカ市民となり、1863年にアリゾナに移動し1891年に81歳で亡くなったが、ワルツは生前にスーパースティション・マウンテン周辺に豊かな金脈を発見していたという伝説だ。伝説には幾つかのストーリーがあり、実際にワルツが金脈を探し当てていたのか誰も分らないようだが、金が発見されるのにかなり役立った伝説であることは間違いなさそうだ。

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十字架が取り付けてある今にも倒れそうなゲート。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:20.33 MB

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よく修復されているゴーストタウンをスナップして歩く。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:8.85 MB

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古い機関車にレンズを向けると、高画質なセンサーに錆びた機関車の微妙な色が忠実に再現されていた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:7.30 MB

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3月最後の日曜日、大勢の観光客が訪れていたゴーストタウンを一回りする観光用の機関車。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:11 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:10.82 MB

観光地的な場所に関心はなかったが、1890年代に3件のバー、宿家、雑貨店、鍛冶屋、醸造所、肉屋、学校があって栄えたゴーストタウンで当時の生活を想像するのは時を越えた楽しみがあった。ロストダッチマン鉱山の伝説を信じて山に入り、命を落とした人もいるという山地を見ながらアパッチ・トレールを北北東へ走ると「展望地点」と書かれたサインがあり、道から150mほど入って行くと、ウィーバーズ・ニードル(Weaver's Needle)と呼ばれる岩が、サワロサボテンがどこまで生息する山地の遠くに霞んで見える。駐車場から250mほど離れた展望地点まで歩いて行ったが岩の上部しか見えず、山の斜面に登って写真を撮った。車に戻ると背丈の低いサボテンのとげがスニ-カーに刺さっていたので、登山靴に履き替え、3月だったが陽射しは強く気温が上がってきたので長袖から半袖に着がえる。

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地面からは約300mほどの高さのウィーバーズ・ニードルは、標高約1400mあった山が侵食された残骸。岩の名前は、山岳家のポーリン・ウィーバー(Pauline Weaver)に因む。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 120-300mm F2.8 EX DG OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:300 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:8.83 MB

かつてアパッチ族が移動の際に通ったトレールを北東に走り、ソルト川(Salt River)に造られた人工湖のキャニオン湖(Canyon Lake)に来ると東へ向い、キャニオン湖を越えて東に行くほど風景はワイルドになっていった。

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ソルト川に造られたキャニオン湖にたくさんのボードを見かけ、乾燥した砂漠地帯で湖を眺めると旅の疲れも忘れる。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/320秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:18.19 MB

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深い谷間にサワロサボテンが生息し、ワイルド・ウエストという言葉がぴったりの風景だ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:21.76 MB

舗装道路はダート道になった。土煙を立てながらゆっくりと走って行くと道は狭くなり下っていった。フィッシュ・クリーク・ヒル(Fish Creek Hill)と呼ばれる部分は、アパッチ・トレールで最もドラマチックでワイルドな景色が広がっているが、狭く急な下りに景色を楽しみながら運転をする余裕はなかった。ボートを引っ張って急な坂を上ってくる車と何台かすれ違ったのには驚いたが、大型RVのレンタル会社の中には、この区間のアパッチ・トレールの通行を禁じているようだ。

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走って来たダートロードを振り返る。この部分は平らな道だった。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:118 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.85 MB

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フィッシュ・クリーク・ヒルの展望地から。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:15.68 MB

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フィッシュ・クリークまで下ってくると、そこは光と影の世界だった。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.79 MB

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渓谷のドラマチックな光景をモノクロームで描写。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:9.21 MB

フィッシュ・クリーク・ヒルを下りダート道を進むと、ソルト川にホース・メサ・ダム(Horse Mesa Dam)によって造られた人工湖である細長いアパッチ湖が見えてくる。川をせき止めて造られた湖と水が流れ込んでくる川との境目がよく分らない。

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アパッチ・トレールからアパッチ湖を眺める展望地へ下りていく階段。湖畔にはマリーナが見え、遅い午後のやさしい光が湖畔に誘う。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:17.67 MB

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アパッチ湖又はソルト川に流れ込むクリーク。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:16.04 MB

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アパッチ湖又はソルト川の水辺のキャンプ場(Burnt Corral Campground)は、地図上では川沿いにあるように見えるが、流れを感じないので湖にも見える。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:15.66 MB

明らかに湖から川になった水辺を走って行くとダート道は舗装道路になり、前方に大きな壁が見えてくる。高さ109mのセオドア・ルーズベルト・ダム(Theodore Roosevelt Dam)だ。さほど大きくない駐車場に車を停めてダムを覗き込むと、陽の光が届かないダムに人影はなく物音ひとつしない寂しい空間だった。

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1905年から工事が始まり1911年完成し、1989年から1996年に改装し拡大された。時間が止まったような空間にレンズを向け、音も動きも人の気配もない世界をモノクロームにした。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/20秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:8.18 MB

ルーズベルト・ダムを超えるとダムから400mぐらい先にはルーズベルト湖橋(Roosevelt Lake Bridge)が架かかり、橋の向こうはルーズベルト湖(Roosevelt Lake)が広がっている。ソルト・リバー・プロジェクト(SRP)の一部としてソルト川に4つのダムが建設され4つの人工湖が生まれ、川の上流のルーズベルト湖は最大だ。もう陽は沈んで気温も下がっていたが、私は橋から近い湖岸のマリーナに下りてみた。

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ルーズベルト湖橋と静まり返ったルーズベルト湖。

使用機材:SIGMA DP1 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/50秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:19 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.26 MB

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美しい夕焼けが湖面に映りこんでいた。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/13秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.16 MB

アパッチ・ジャンクションから走って約74kmの地点だったが、随分と時間がかかったロングドライブに感じ、ドラマチックな道を走って来た一日の終わり方は穏やかだった。アパッチ・トレールは、ルーズベルト湖の真ん中辺りに突き当たり州道88は終わっている。ここで出合った州道188を南東へ行けばアパッチ・トレールを進むことになるが、標高の高い北アリゾナの冷たい空気に吹かれたくなった私は、鮮やか夕焼けがまだ残る西の空を見ながら1990年に完成したルーズベルト湖橋を渡り、州道188を北西へ向って走りアパッチ・トレールに別れを告げた。

※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。

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