第83回:紀伊半島の旅(後編)
押本 龍一

押本龍一、東京品川生まれ。
82年英語の勉強のため2年の予定で渡米。84年ニューヨークに渡り刺激を受け予定を変更、広告写真スタジオで働き始める。91年フォトグラファーとして独立。95年ニューヨークからロサンゼルスに拠点を移し現在に至る。エンターテインメント関係の撮影中心。近年はライフワークである旅写真に力を入れている。趣味は旅と山歩き。

オフィシャルサイト : http://oshimoto.net/

第83回:紀伊半島の旅(後編)

高野山奥の院へ続く参道を歩いて行くと、鬱蒼と茂る杉の中に墓碑、供養搭、祈念碑、慰霊碑が立ち並んでいた。奥の院の一番奥にある御廟(ごびょう)には、現在でも弘法大師が禅定を続けているといわれ、維那(ゆいな)と呼ばれる僧が毎日食事の給仕を行っている。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm

4月下旬、伊勢から美しいリアス式海岸の熊野灘沿岸部を南西へ走り、江戸時代から林業の町として栄えた尾鷲を過ぎると海岸部から離れて山中に入り、木々が密集する森の色に合わせたような緑色の大又川沿を走った。

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この日、川縁の貸しボート屋は閉まり人影はなかった。橋の上に立ち、鮮やかな青空と森と緑の水面を超広角ズームレンズで大きく写しこむ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:12.35 MB

七色貯水池沿いを走ると三重県から奈良県に入り、下北山村で国道425号に入る。対向車が来たら正面衝突しそうな狭い道を、右へ左へとカーブを繰り返しながら上って行くと、落石対策工事で一時通行止めに会う。30ほど待つ間に後方車はなく、日焼けした顔の現場監督に、この夜の宿泊地である龍神温泉への行き方を地図で確認する。通行止めが解除されると3台の車が上から下りて来て、最後の車のドライバーは、Vサインのように2本の指を立て「2時間待ったぞー」と、現場監督を睨みながら道を下って行った。工事現場から上って行くと、長さ943mの白谷トンネルに入る。約1kmのトンネル内にはライトがなく、暗く狭いトンネルから出ると道の脇に看板が立ち、そこからの眺めがいいので車を停めた。看板には地図が描かれ、黄色い線がなぞられている世界遺産大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)と書かれた部分に自然に目が行く。大峯奥駈道は、吉野と熊野を結ぶ修験道の修行の道として開かれ、「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産に登録されている。私と友人は、地形的にも歴史的にも非常に魅了のある地域に足を踏み入れていた。

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大峰山脈を貫く標高845mにある白谷トンネルは、坑口が凍結するので冬期は閉鎖されるようだ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.44 MB

2011年9月初旬、中国・四国地方を縦断した台風12号の被害か、白谷トンネルから先の国道は落石が転がり、崖側がは所々大きく崩れ、狭い道がさらに狭く感じる。対向車は、1台の自家用車の後、続けて3台のトラックがあった。1台目は、我々の車に気付き道幅に余裕がある所で停まり、我々を通してくれた。2台目は、お互いカーブミラーで気がつき急ブレーキをかけて止まり、トラックドライバーは「50m引き返したら道幅が少し広いんで」と、この道は知り尽くしていると言わんばかりに指示を出し、その指示通りゆっくりとバックで戻り道端に車を寄せると、トラックはクラクションを鳴らして通り過ぎて行った。3台目は見通しが利いた区間だったので、車を道の端いっぱいに寄せて待ちトラックを通した。国道から分かれていく林道が一本あったので3台のトラックはその道に入って行ったようだった。

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道に光が届かない区間。苔が覆う斜面側の壁に木漏れ日が差す。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:21.91 MB

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光があまり届かない暗い道を行くと、急に視界が開け、車を停めて一息つく。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/400秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.64 MB

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白谷橋から芦廼瀬川(あしのせがわ)を見下ろす。透き通ったような緑色の清流。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F10.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:20.61 MB

国道425号は、奈良県最南端に位置する大きな十津川村で168号と合流し、川幅の広い十津川沿いを走った。十津川温泉を越えて国道425号を西へ進むと人家がなくなり、「この先通行止め」とのサインが立っている。サインには問い合わせの電話番号が書かれていた。友人が電話をかけて龍神温泉への迂回路を尋ねたが、係りの人はこの辺りの地理に疎く全く埒が明かない。「通行止めはかなり前からだし、落石工事のおっちゃんも知らないなんて、この辺はどうなっているんだ?」と友人は嘆いた。結局、宿泊する宿に電話をかけ宿の指示通り走り、龍神温泉に到着するとすっかり暗くなっていた。後日知ったことだが、国道425号の十津川と龍神温泉間は相当の悪路のようで、十津川村観光協会のサイトに「約45kmに渡り断続的に細道が続きますのでお薦めできません」とあり、結果的に我々の走ったルートは正解だったようだ。しかし、時間的に余裕がなく、大斎原(おおゆのはら)に立つ大きな鳥居を道沿いの空き地から見ただけで、熊野本宮大社に立ち寄れなかったのは残念だった。

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日本一高い大鳥居(33.9m)の背後の大斎原(おおゆのはら)に、かつて熊野本宮大社があった。1889年8月に大水害があり、水害を免れた4社を現在の熊野本宮大社がある500mほど北にある山に移した。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/200秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:35 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:16.85 MB

和歌山県田辺市龍神村の龍神温泉は、島根県の湯ノ川温泉、群馬県の川中温泉とともに「日本三美人の湯」として知られている。かつて和歌山県日高郡に存在した龍神村は、市町村の合併により消滅した。「龍神村」は田辺市龍神村としての固有名詞だそうだが、宿のオーナーの苗字も龍神で、とても不思議な土地に思えた。この夜、夕食を取った後、湯に長く浸かり早めに床に入った。翌朝、小さな温泉街から少し登った山中に流れ落ちる曼陀羅の滝へ行き、帰りは小さな寺(温泉寺)に寄った。観光情報では、空海が曼陀羅の滝で修行中、夢に龍神が現れ、「この温泉を世に広めよ」と告げ、空海は草庵を建て桜の木で薬師如来を作って安置し温泉を広めたので「龍神温泉」と名付けられ、村も龍神村となったようだと紹介している。

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曼陀羅の滝まではすぐだったが、斜面はかなり急で所々立ち止まり森の声に耳を傾ける。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:0.8秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.17 MB

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観光情報では、空海が修行したとされる曼陀羅の滝。この日、小さな滝から流れ落ちる水量は多くはなかった。中里介山の小説「大菩薩峠」に、主人公が失明した目を洗眼治療した滝として登場し、その名が知られるようになったようだ。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:日陰 | シャッター速度:2.0秒 | 絞り値:F11.0 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:15.19 MB

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曼陀羅の滝から下りて来ると、民家裏に小さくてかわいい鯉のぼりが垂れ下がっていた。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.70 MB

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かつて神湯寺と呼ばれていた温泉寺。空海が温泉地を開き、自作の薬師如来像を草庵に安置したのが始まりとされる。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:フラッシュ | シャッター速度:1/30秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:10.03 MB

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仲居さんが宿泊客を見送る龍神温泉街の朝。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:フラッシュ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F4.5 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:16.38 MB

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バスで温泉へ遊びに来る人も多いようだ。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:オート | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.31 MB

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鮎釣りの名所として知られている日高川に架かる釣り橋。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:71 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:14.79 MB

曼陀羅の滝から宿に戻り遅めの朝食後、「日本三美人の湯」に浸かった。龍神温泉からは、国道371号「高野龍神スカイライン」を北上し、護摩壇山(ごまだんざん)を経て高野山へ向った。

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龍神温泉街を出てすぐの日高川沿いに見かけた皆瀬神社(かいぜじんじゃ)。朝陽が差し込む森は、神聖な空気が漂っていた。1909年、神社合祀令により村内の16以上の神社が合祀されたという。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:19.51 MB

「高野龍神スカイライン」を北上するとそのまま高野町に入り、奥の院へ続く参道の入り口である中の橋に出る。龍神温泉で宿のオーナーが「高野山は山ではな く地名だと思って下さい」と、高野山について尋ねる私に説明したが、高野山は広く、奥の院さえ行ければいいと思っていたので、中の橋大駐車場に車を停め参道を歩き始めた。参道沿いには、有名企業の慰霊碑や供養塔が立ち並び、私の想像を超えた光景と空気感があった。

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参道に立ち並ぶ石灯籠。高野杉からの木漏れ日が差し込んでいた。モノクロにして光と影の世界を表現。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:100 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:110 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:6.02 MB

少し西の一の橋から弘法大師の御廟まで約2kmを歩くのが正式な参拝で、中の橋からでは途中から参道に入ることになり、我々が歩き始めた参道は裏参道になるようだった。

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楽しそうな女子学生と英霊殿を背景にした枝垂桜。英霊殿は、第二次世界大戦の戦死者供養のために1952年に建立された。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + APO 50-150mm F2.8 EX DC OS HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/500秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:110 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:13.13 MB

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どこのお寺でも見られるが、何となくほっとする光景だった。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/250秒 | 絞り値:F7.1 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:11.50 MB

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御供所に垂れる色鮮やかな布。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:15.09 MB

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奥之院に参詣する人々は、手向けて水向地蔵に水を注ぎ亡き人々の冥福を祈る。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F5.0 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:11.18 MB

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玉川に架かる御廟橋(みみょうのはし)前から燈籠堂へレンズを向ける。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM| 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/160秒 | 絞り値:F4.0 | 焦点距離:150 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.79 MB

御廟橋を渡るとそこからは聖域で写真撮影は禁止。100mほど歩き階段を上り燈籠堂の前に立つと、山形県鶴岡市にある大日坊瀧水寺を尋ねた際、「高野山だけは将来絶対に行ってね。そして奥の院へ行って、弘法大師さまに会って来てね」と言ったお坊さんの言葉を思い出した。燈籠堂の後方に回ると、高野山の信仰の中心で一番の聖地だといわれる御廟(ごびょう)の前に出る。お年寄りのグループが一生懸命拝んでいて、邪魔になりそうだったので長居はせず、戦国大名の墓碑が立つ杉木立の中を少し歩いた後、奥の院から西へ車で移動した。

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高野山真言宗の寺院の前を下校する小学生が、ふざけながら歩いていた。

使用機材:SIGMA DP2 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F6.3 | 焦点距離:30 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:11.53 MB

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何の店だろう?店の前を髪の毛を染めた女学生がさっそうと歩いて行った。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:9.97 MB

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和歌山県伊都郡(いとぐん)高野町には、普通の町角と変わらない風景があり、住んでみたくなる。

使用機材:SIGMA DP3 Merrill | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/125秒 | 絞り値:F5.6 | 焦点距離:50 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:3136 x 4704 | ファイルサイズ:14.69 MB

本来ここから入るべきだった高野山の総門である大門から高野山を後にした。

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大門の横手の鳥居は、嶽弁天(だけべんてん)までの登山口。

使用機材:SIGMA SD1 Merrill + 8-16mm F4.5-5.6 DC HSM | 露出モード:M-マニュアル露出 | ISO感度:200 | ホワイトバランス:晴れ | シャッター速度:1/60秒 | 絞り値:F8.0 | 焦点距離:8 mm
ファイル形式:JPEG | 画像サイズ:4704 x 3136 | ファイルサイズ:14.64 MB

良く調べずに足を踏み入れた紀伊半島には、深い日本があった。伊勢神宮から入り高野山まで走り、その途中は通り過ぎるだけで二つの聖地もじっくりとは見なかった。それでも日本の深さに目覚めた有意義な旅だった。

※ このページに掲載された作品は、RAWデータ(X3F)を「SIGMA Photo Pro」で現像処理をしたものです。
一部、現像後にゴミ取りのためにレタッチソフトウェアを使用した画像もございます。

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