シグブラ
第49回:南の島を久々にブラブラ

南の島を久々にブラブラ

January 28, 2015

先日八重山諸島を訪れた。沖縄県に行くのは数年ぶりで、仕事の撮影であったが SIGMA dp2 Quatttro をカメラバッグの隅に忍ばせ、合間を見つけては僅かだが撮影を楽しむことができた。

寒い東京から石垣島経由で西表島入り。16℃という暖かさはまるで春のよう。真冬でこの気温なのだからとても快適で過ごしやすい。逆に夏は東京より涼しいと聞いて羨ましくなった。快晴の星砂の浜を訪れると、そこには打ち上げられた椰子の実が。

島には独特のゆっくりとした時間が流れている。日射しは明るく人々も暖かい。それはどの島も同じだった。観光スポットを大型バスで次々と巡る大勢の団体客が滑稽に見えてくるほどだ。

牛車に乗って渡った由布島はこんなリラックスしたネコがお出迎え。目と鼻の先の西表島には特別天然記念物「イリオモテヤマネコ」がいるので、ネコやイヌなどペットの飼育には厳しいルールが存在している。

オフシーズンの島は本当に静かだ。ゆっくりとのんびりカメラを持ってブラブラできる。独特の自然と景観、そして島の人々が魅力的なので、次回はプライベートの撮影で訪れたいものである。

竹富島では雨が降った。久しぶりに肌で感じる「温い雨」だ。あと数ヶ月すれば東京もこんな暖かみのある雨が降るんだな、と思いながら浜への砂利道を歩いた。

どの島も風光明媚で美しい。しかし歴史を紐解くと苦難の連続だったことがわかる。島の外れを訪れてそのことを知る。こういうスポットにはまず誰もいない。

島々を離れる日は最後まで生憎の空模様だったが、それが逆に島の印象をより深くしてくれた気がした。キレイに晴れた日だけではなく、雨や曇りの日が八重山諸島から受けたインプレッションのコントラストとなってくれた。再び訪れるときはもっとディープなエリアをブラブラしようと考えつつ、石垣島への高速船に乗り込む。波間をバウンドする船の窓から島が徐々に遠ざかっていった。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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