シグブラ
第123回:春の足柄平野ブラブラ

第123回:春の足柄平野ブラブラ

February 28, 2018

あまり深くない谷間を走っていた列車が平野に出た。目の前には富士と箱根外輪山が迫る。川を越えて大きくカーブすると目的の駅、開成に到着だ。バックパックから SIGMA dp2 Quattro を取り出し、ブラブラと歩き始めた。風は冷たいものの、都心部と比較すると気温が高く、春が近いことを肌で感じられた。ところどころ梅がほぼ満開となっていて、ブラブラ気分も高まる。
持参した SIGMA dp2 Quattro は実に軽快だ。このサイズ感で「Foveon画質」を楽しめるのだから申し分ない。足柄平野を歩きながら、フルサイズ換算45mmという画角で出会った被写体を撮り続ける。今回はコレ1台のみなのでたくさん歩けそうだ。
この付近はなかなか興味深いエリアである。アジサイの里として有名なのだが、前述のとおり富士と箱根が至近だし丹沢も隣りだ。きれいな水も豊富だし米も野菜もうまい。そして酒蔵も多く、撮影しながらの食べ歩きや飲み歩きにも最適なのだ。まさにのんびりとブラブラ写真を撮り歩くにはもってこいの場所となっている。なのでついついひんぱんに訪れてしまうのだが、一番魅力的なのはやはり「人」である。今回も古民家を訪ねると「どんどん写真撮っていってー」と歓迎され、お茶やみかんなどをご馳走してくれた。庭に置かれた椅子に座りながら、お茶をいただきつつ地元の人たちといろいろ話しをするのが楽しい。地域の名産物や隠れスポットの話題などで盛り上がった。そして素晴らしい人たちを記念撮影させてもらう。
「次回、写真をプリントして持って来ますね」と約束をして古民家をあとにし、だいぶ先の駅まで歩くことにした。すでに薄暗くなってきていたが、もうちょっと歩いてこのエリアの空気を感じていたくなったからだ。SIGMA dp2 Quattro はブラブラ領域を拡げてくれる素晴らしい相棒なのである。

駅前には昔懐かしい、小田急ロマンスカーが展示されている。週末には内部を見学できる場合もあるようだ。シールドビームのヘッドライトに映った自分にフォーカスしてシャッターを切る。

いたるところで梅が咲き始めていた。この近隣には大きな梅園も存在する。まだ寒い日もあるが、確実に春はやってきている。

ここではアジサイ祭りが有名だが、ひな祭りも大きなイベントのひとつとなっている。大きなひな壇やつるし雛が古民家にズラッと展示されていて壮観だった。人形はじっくり見ていると今にも動き出しそう。

地元の酒蔵がやっているカフェに入った。麹や酒粕を使った料理を出しているのだが、このポタージュが絶品!食後にはもちろんお酒も試飲!

古民家には歴史を感じる物品が所狭しと飾られている。そのどれもが Foveon 物件だ。SIGMA dp2 Quattro でそのテクスチャーを克明に写しとる。

今回歓迎してくれた古民家の方々。ありがとうございました!
ここは地元の名産品も味わえて休憩もできるし、裏にある水路を撮影しても楽しい場所。近いうちに再訪予定だ。

古民家をあとにして平野をブラブラ歩く。いたるところにある水路が実にいい感じ。ついつい SIGMA dp2 Quattro を向けてしまう。

歩きながら振り返ると、昨年末にブラブラと登った矢倉岳が見えた。山の位置を参考にして適当に歩き続ける。風が出てグンと冷えてきた。

旧い家に出会うたび、SIGMA dp2 Quattro のシャッターを切る。わびさびのある建物が多くてどんどん撮ってしまう。CP+ が終わったらまたブラブラと再訪しようと思う。

三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク

シグブラフォトウォーク
Page Top