第154回:趣のある清水周辺ブラブラ
June 12, 2019
商店街を歩くのが好きだ。買い物客でごった返す賑やかな通りもいいし、寂れていて Foveon 物件だらけのところもいい。アーケード街もいいし、地下のショッピングストリートも案外好きだ。八百屋や魚屋の店頭を冷やかしたり、行き交う買い物客を観察するのも面白い。中でもいい酒場がある街は大好きである。というわけで今回も静岡県を訪れた。JR清水駅と静岡鉄道の新清水駅間にある「清水駅前銀座」をブラブラしたのだが、ほぼ半数近くが酒を出すお店らしい。なんとも素晴らしいではないか。その界隈を「SIGMA dp0 Quattro」と「SIGMA dp3 Quattro」の2台を持って撮り歩いた。
カメラ: | SIGMA dp3 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | モノクローム |
シャッター速度: | 1/400秒 |
絞り値: | F6.3 |
焦点距離: | 50 mm |
JR清水駅と静岡鉄道の新清水駅間を歩く。アーケードがある通りと、JR東海道線に沿ったアーケードのない通りがあるのだが、そのどちらも趣があっていい感じだ。ファサードの意匠からしてそそるものがある。
カメラ: | SIGMA dp0 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | オート |
シャッター速度: | 1/80秒 |
絞り値: | F4.0 |
焦点距離: | 14 mm |
この界隈、マグロ漁が最盛の頃は人でごった返したというが、現在はさすがにその賑わいはない。しかしながら通行する人は意外と多く商店街としての機能は保たれているようだ。JR清水駅側の入り口はチェーンの居酒屋も結構あって、夜はなかなか賑わいそうだ。
カメラ: | SIGMA dp3 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | オート |
シャッター速度: | 1/200秒 |
絞り値: | F2.8 |
焦点距離: | 50 mm |
この一帯は東海道の18番目の宿場「江尻宿」として賑わった。巴川の流域に沿って本陣や旅籠が建ち並んでいたようだが、のちの戦火で焼失してしまったとのこと。エリア的には清水次郎長や金嬉老事件発端の場所と聞けばイメージしやすいかもしれない。巴川端にあったすっかりと色褪せ Foveon 物件と化した海抜3mの表示を「SIGMA dp3 Quattro」で切り取った。
カメラ: | SIGMA dp3 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | オート |
シャッター速度: | 1/250秒 |
絞り値: | F5.6 |
焦点距離: | 50 mm |
JR東海道線の波止場踏切で。貨物線が勢いよく通り過ぎる。これを撮影した場所の背後には昼間からやっている立ち飲みバーがあるのだが、その誘惑に勝ってなんとか撮影を続けることに成功した。
カメラ: | SIGMA dp0 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | モノクローム |
シャッター速度: | 1/20秒 |
絞り値: | F4.0 |
焦点距離: | 14 mm |
巴川と並行する商店街を上流方面に向かうと魚町稲荷神社がある。そこには「日本少年サッカー発祥の碑」が鎮座している。静岡県はサッカー王国として知られるが、それを支えるのはやはり少年サッカー。昭和31年にこの地に着任したひとりの小学校教師によってサッカーが一般的になり、日本で初めての少年サッカーチームが誕生。それが現在の盛り上がりに繫がっているとのこと。残念ながら地元の清水エスパルスは不振だが、フランスで開催されている女子ワールドカップの「なでしこジャパン」には頑張ってもらいたいものである。
カメラ: | SIGMA dp0 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | オート |
シャッター速度: | 1/800秒 |
絞り値: | F4.0 |
焦点距離: | 14 mm |
巴川を静岡鉄道の車両が渡っていく。その様子を「SIGMA dp0 Quattro」でキャプチャーした。静岡鉄道は2両編成だが新静岡までの全線が複線化されており、ラッシュ時には急行も走っている。運行間隔も約7分ととても便利なダイヤになっているのがスゴい。現在新造したカラフルな車両の導入が進められている。
カメラ: | SIGMA dp0 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | オート |
シャッター速度: | 1/100秒 |
絞り値: | F4.0 |
焦点距離: | 14 mm |
清水は商店街からちょっと離れても味わい深い建物が多い。Foveon 物件だらけだ。あちこちの路地を歩き回っていると雨がポツポツ落ちてきた。アジサイを見つけて「そういえば梅雨なんだな」と思い出した。
カメラ: | SIGMA dp0 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | 曇り |
シャッター速度: | 1/60秒 |
絞り値: | F4.0 |
焦点距離: | 14 mm |
こういう一角はシグマのカメラを持っていると素通りできないはずだ。果たして人が住んでいるのか、店は営業しているのかなどと考えながら「SIGMA dp0 Quattro」のシャッターを切る。路地のディテールを Foveon センサーとシグマレンズは克明に捉えてくれた。
カメラ: | SIGMA dp0 Quattro |
露出モード: | A-絞り優先オート |
ISO感度: | 100 |
ホワイトバランス: | オート |
シャッター速度: | 1/50秒 |
絞り値: | F5.0 |
焦点距離: | 14 mm |
線路沿いにある店の背後にそびえるマンション。高層階からは清水港や三保の松原が見えるのだろうか。晴れていれば反対方向には富士山が遠望できそうである。今回はこの商店街界隈を何回も往復したが、実に撮り甲斐のある街であった。ちょっと清水の魅力にはまってしまいそうである。また近々ブラブラと訪れたいものだ。さて、雨だし暗くなってきたし、撮影はこれくらいにして先ほど見つけたいい雰囲気の酒場にでも行くとしよう。
プロフィール
三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau