アメリカ西海岸にあるオレゴン州の中で、もっとも栄えているのがポートランドだ。そこは僕が初めて上陸したアメリカの土地。そして両親が人生の終焉に選んだ場所でもある。第二の故郷であるポートランドを1年半ぶりに訪れることになった。焦点距離別のSIGMA dp Quattro、4台を持って行くことに決めた。レンズ交換のできるカメラ、またはズームレンズ付きのカメラを選べば、荷物が少なくなることは分かり切っている。でも敢えてSIGMA dp Quattrシリーズの4台を選んだのだ。そして、その選択は間違っていなかったことを確信している。
滞在中、いつでもSIGMA dp Quattro 4台を持ち歩いていたわけではない。その日にどのSIGMA dp Quattroを使うのかを決めるのは楽しい作業だった。今日はダウンタウンに行くからSIGMA dp2 Quattroを持って行こうとか、花壇のある公園に行くからSIGMA dp3 Quattroにしようとか。逆にカメラが先で、SIGMA dp0 Quattroを使いたいがために面白い建物を探したりもした。
SIGMAのDPシリーズは2008年の最初のDP1から使っていて、28mm相当の画角が最も得意だったし、好きだったはずだ。でも今回、焦点距離別の4台を使い回して撮影し、セレクトした写真を見てみるとSIGMA dp3 Quattroの写真が非常に多くなっている。「dpシリーズのおかげで自分のスタイルが変わったのかな?」なんて思うのも楽しい。