情熱とは、より大きな世界へ
視野を広げること
ART
20mm F1.4 DG DN
Special Impression
by トニー・ノエル|Tony Noël

私は6年前に写真撮影を始めました。「動き」を撮影することを選んだ理由、それは私が常に心惹かれてきたのが体の動きによって生まれる躍動感であり、美しい体の線であったからです。特にダンサーたちとの仕事からは、自分の創造力を高める可能性をいくつも見いだすことができました。
この旅路が始まったのは、友人のダンサー数人とともに、リヨン・オペラ座の広場でヒップホップダンサーを撮影していたときのことでした。幸運にも、私はすぐにB-boy Lilouをはじめとする有名なヒップホップダンサーや、彼の仲間たちと知り合い、いくつかのプロジェクトに参加することができました。
その後も様々なジャンルのダンサーと出会い、ついにはリヨン・オペラ座のダンサーの写真を撮影することになりました。私の写真が投稿され注目されるようになると、またたく間に多くの人々とのつながりができ、ネットワークが拡がっていきました。これは一つにはInstagramなどのSNSのおかげです。(SIGMAとの出会いについては説明するまでもないですね!(笑))


目の前で繰り広げられるダイナミックな動きの美しさを捉えるためには、パートナー選びが何よりも重要です。私は、同じシーンの撮影でも中望遠レンズや広角レンズを両方使うなど、変化を与えられるように機材を選びます。
新しいSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Artの箱を開けたとき、まずその重量とサイズに注目しました。一眼レフカメラ用の20mm F1.4 DG HSM | Artを既に持っていた私は、この新しいレンズでの撮影を本当に心待ちにしていました。85mm F1.4 DG DN | Artも持っている私は、今、F1.4の明るいミラーレスカメラ用レンズを中望遠・広角で揃えたことになるのです!

※ 撮影データの記載なき写真はSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art 以外のレンズで撮影されています。







さて、このレンズをどのようにアクション撮影に使うか?
ですが、既に様々な条件のもとでレンズをテストし、その素晴らしい性能を確認しています。特にその明るさが気に入っており、LEICA SL2-Sと組み合わせて使っています。
Artラインの評判を受け継ぎ、ミラーレス用に生まれ変わったSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art。その絞りリングやMFLスイッチなどはまさに革新的な機能です。
これらのおかげで私は安心して作品作りに取り組め、アイデアが浮かんだ瞬間から直感的に操作ができるのです。







もうひとつの改善点は、(前機種のような「出目金」ではなくなった)フロントレンズです。φ82mmのフィルターに対応しているので、さまざまなシーンや状況に対応できます。
さらに広角での写真撮影を楽しむものとして、その最短撮影距離の短さも気に入っています。私の好きな近接撮影を可能にしてくれます。
このレンズこそが、バッグに入れておくべきレンズです。遠くのものも近くのものも思いのままに撮影できます。


数年前まで、写真で生計を立てることなど考えもしませんでした。私の撮る写真はせいぜい友人や家族の部屋の壁に飾られるのが関の山だと考えていたからです。しかし自分を成長させてくれる人々との出会いで少しずつ技術を磨き、クライアントの要望に合わせてその技術を使うことで、自分のスタイルをアピールすることを学びました。
私が短期間で成長できたのは写真撮影、特にアクション撮影について多くのことを教え導いてくれた素晴らしい人々のおかげです。


いまでも人々との交流は増えつづけ、素晴らしい人々と出会い続けています。
この仕事が簡単なものではないことは分かっています。なぜなら、求めるものを手に入れるためには、懸命に働かなければならないからです。そう、どのような仕事でも同じように。
今度は、私が自分の経験を広め、伝える番です。自分が与えられたものを共有することで恩返しをしたいのです。秘密にするようなことはありません。知識を共有すること、そして懸命に取り組むことが成功の秘訣です。そして一番大事なことは才能ある、勤勉な、素晴らしい人々に囲まれていることです!
これこそが基本なのです。



2019年、私はプロのフォトグラファーになりました。仕事の負担は増えましたが、この選択を後悔してはいません。自分が心から愛するものを明確にし、情熱を持って生きること。これ以上に望むものはありません。そして夢を叶えたいと思う全ての者にとってこれは大事なことと言えるでしょう。
必要なのは行動です! そして努力し、挑戦することです!
世の中に愚かな質問なんてものはありませんし、応えてくれる誰かが必ず現れます。
ある日全てを失ったとしても、私には一切後悔はないでしょう。
どんな状況にあっても、大好きな写真を撮影し、私自身にとって意味ある作品を作り続けていくのですから。

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ABOUT
トニー・ノエル
アクションフォトグラファー
フランス・リヨン出身。
独学で写真を学び、2016年にフルタイムのフォトグラファーになることを決意。
ダイナミックな動きと美学を取り入れた作風で、「動き」の撮影とストリートフォトを得意とする。