

SIGMA fp Impression 01
ワタナベアニ
写真家
ファーストインプレッションは、コンパクトであること。よくこの機能をこの大きさに詰め込んだものだという印象を受けた。カメラのサイズは使い方に直結しているので、見た瞬間にどう使うかをだいたい想像できる。しかし不思議なことにコンパクトだからと言って、「スナップによさそうだ」とはならなかった。静止画と動画のシームレスな切り替えができることや、堅牢そうなボディからは、本格的な撮影をするためのツールなんだろうという意志が受け取れた。

SIGMA fp, SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, F2.8, ISO100, 1/30s

SIGMA fp, SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, F2.8, ISO100, 1/30s
Lマウントを採用したことでレンズの拡張性が高く、多彩な表現ができるはず。今回はSIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporaryをつけての撮影が多かったが、コンパクトさを一番楽しめるのがこの組み合わせだろう。画質に関して言えばレンズの性能もあるが、有効画素2460万画素のベイヤーセンサーという一般的なスペックであるのに、繊細な描写に見えた。

動画を撮る場合はシステムをどう組んでいくかで使い勝手は変わるが、その基本となるコアとして十分な性能を持っていると感じた。CinemaDNGを使わずに撮ってみたが、露出に破綻がなさそうな状況では十分で、軽いデータでカジュアルに撮ることもできる。使う人の創作意欲を刺激するプロフェッショナル・ギアと言える印象を持った。

SIGMA fp, SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, F2.8, ISO200, 1/400s