「Artラインならではの高画質ズーム」
を実現するためのテクノロジー
FLD、SLDガラス、高屈折率高分散ガラスを採用、収差を徹底的に補正
蛍石と同等の性能を持つFLD(“F” Low Dispersion)ガラス3枚、SLD(Special Low Dispersion:特殊低分散)ガラス1枚、高屈折率SLDガラス3枚、高屈折率高分散ガラス1枚を最適に配置し、軸上色収差、倍率色収差を徹底的に補正。各群に1枚以上の低分散ガラスを用いることでズーム全域、フォーカス全域で高画質を実現しています。
新設計の超音波モーターHSMを採用
開放値F1.8と高画質を両立するため、超音波モーターHSMを新開発。HSMの構成見直しとパーツ形状の最適化を図り、従来のHSMより約30%の薄型化を実現しました。この薄型化により、従来では困難であった開放値F1.8と高画質両立を図ったズームレンズが完成しました。
尚、従来のHSMと変わらずAF駆動中でもフォーカスリングを回転させるとマニュアルフォーカスに切り替わる新フルタイムマニュアル機構を搭載。フォーカスモードを切り替えることなく素早いピント調整が可能です。また、別売りのSIGMA USB DOCKを使用することで、従来のフルタイムマニュアルに切り替えることもできます。
※マウントによって、フルタイムマニュアル機構の初期動作が異なります。
円滑な作動を助ける絞りユニット
絞り径が、SIGMAレンズラインアップの中でもSIGMA 200-500mm F2.8 /400-1000mm F5.6 EX DGに次いで大きく、今まで以上に、絞りをよりスムーズかつ高速に作動させる必要がありました。そのため、絞り羽根には部品同士の摩擦が少なく、帯電しにくい特殊シート、絞りユニット本体には、フッ素を混合させたポリカーボネートの新素材を採用し、高速連写でもスムーズな絞り駆動を実現しています。ポリカーボネート素材は耐摩耗性にも優れ、耐久性も高めます。
フレア、ゴーストに配慮した設計
レンズ設計の初期段階からフレア、ゴースト対策を徹底し、逆光のような強い入射光に対しても影響を受けにくい設計を行っています。試作段階においては、シミュレーションだけでなく実際に撮影するなど、様々な状況下で評価を行い発生原因を特定し、対策を施しています。さらにスーパーマルチレイヤーコートを採用することで、フレア、ゴーストの発生を抑え、逆光時の撮影においてもコントラストの高い描写を実現しています。
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ズームレンズに必要な高い機動性にも配慮
18-35mm F1.8と同様の操作感を実現。
インナーフォーカス・インナーズームを採用
動画撮影で使用されることが多いSIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM|Art。このレンズと同時に使用されることを考慮し、レンズ交換しても同じ操作感を実現するため、ズームやフォーカスの感触を同じにする様に配慮しました。
全長の変化しないインナーフォーカス、インナーズーム方式を採用。ズームによる焦点移動にも配慮しました。
ホールディングと操作性を考慮した三脚座を採用
手持ち撮影時のホールディング性や操作性を考慮し、三脚座を小型化。無電解ニッケルメッキを施したパーツを使用することで品位・耐久性のある90°毎のクリックストップを実現。縦位置、横位置の切り替えもスムーズに。レンズ携帯時にも負担が掛かりにくい形状です。
特殊低分散ガラス
光の波長によってガラスの屈折率が異なるため、色ごとに結像点がずれる現象を色収差といいます。望遠系のレンズで強く現れやすく、画質を悪化させる原因となっています。これらの色収差を取り除くため、色による屈折率の差が少ない凸レンズと色による屈折率の差が大きい凹レンズを組み合わせて、軸上色収差を抑えていましたが、それでもわずかな残存色収差=二次スペクトルが残ってしまいました。SIGMAは、従来方式のレンズでは取り除くことができなかった残存色収差=二次スペクトルを徹底的に除去するために、二次スペクトルの補正能力の高い特殊低分散ガラスを多くのレンズ製品に導入し、高性能化を図っています。現在、SIGMA独自の特殊低分散ガラスは、ELD(Extraordinary Low Dispersion)ガラス、SLD(Special Low Dispersion) ガラス、FLD(“F” Low Dispersion)ガラスの3種類があります。特にFLDガラスは、分散性が極めて小さく、異常分散性が高い「蛍石」と同等の性能を持つ、透過率に優れた超低分散ガラスです。これらのガラスを効果的に使用、適切なパワー配置により、残存色収差を極限まで補正し、優れた描写性能を実現しています。
設計コンセプト
新しいレンズラインでは、レンズキャップ、AF/MF切り替えスイッチを一新する等、使用感にこだわりました。内部のパーツには金属や、金属部品と親和性の高い新複合材 TSC (Thermally Stable Composite)などを適切に配置し、精度の高い製品を実現しました。レンズ鏡筒には発売された年を刻印し、発売年の判別が可能です。
円形絞り採用
9枚羽根の円形絞りの採用により、開放付近で円形のボケを楽しむことができます。
高精度、堅牢な真鍮製バヨネット・マウント
高い精度と堅牢性を兼ね備えた真鍮製マウントを採用。長期使用に耐えうるよう、表面処理を施して強度を高め、高品質なレンズづくりを実現しました。
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