一期一会の星空に、
頼もしい一本で
その光景に向き合いたい。
KAGAYA
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 1600, F1.4, 22s
星空撮影の楽しみ
夜空を見上げると、私たちが途方もなく広い世界にすんでいるのがわかる。
月までの距離は光の速さで1秒あまり、星からの光は数百年かけて届けられるものもある。
一方で近くの田園風景や街灯りからは、宇宙の中で奇跡的に誕生したヒトという生命の暖かな生活や文化が感じられる。これらはひとつながりのできごとで、私はそんな光景を愛しいと思う。
今のカメラは夜のほんのわずかな光をとらえることができ、肉眼で見えるもの以上を写し取ることができる。私がその光景の中にいたという体験を、肉眼以上の豊かな形で記録してくれるのだ。
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 640, F1.4, 8s
星空と風景を同時におさめる余裕の画角
14mmの画角では季節の星座たちと地上風景とを組み合わせることができる。また、夏の天の川と地上風景との組み合わせもうまくおさまる。夜空に広がる宇宙と惑星地球のパノラマ風景を同時に収めるには14mmの画角が頼もしく感じられる。
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 100, F9, 1/20s
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 100, F1.4, 3.2s
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 100, F1.4, 1/4s
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 100, F1.4, 1/4s
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 1600, F1.4, 22s
遥か彼方からの微光をとらえる明るいレンズ
夜の微光をとらえるには、10〜20秒間シャッターを開けて光を蓄える必要がある。星は常に地上に対して動いており、点として写すにはこの露出をあまり長くできない。そこでF値を小さくできる、明るいレンズが求められる。14mmとしては最も明るいこのレンズは光をたくさん取り込める。
明るいレンズを使うことにより、比較的ノイズが少なく暗部にも色がのった写真を撮ることができる。
また、三脚が使えない場所での手持ち夜景撮影でもその明るさは威力を発揮する。
F1.4の明るさは、画質に有利なだけではない。星空撮影の際、電子ビューファインダーの中にたくさんの星と、風景を確認できるため、構図をすばやく決められるのだ。たとえ撮影時に絞ることがあったとしても開放値が明るいのはうれしい。
※ 撮影データの記載なき写真はSIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art以外のレンズで撮影されています。
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 1600, F1.4, 22s
星の特徴をとらえる
夜空を仰ぎ見るとさまざまな明るさの星が、さまざまな色で輝いている。
青い星は比較的温度が高い恒星、赤い星は温度が低い恒星だ。赤い星の代表といえばオリオン座のベテルギウスやさそり座のアンタレスがあり、これらは星の寿命の最終段階にある。
その明るさや色を写真で表現するためにソフトフィルターを使い星の光をにじませる。ソフトフィルターを使わなければ、星はどれも小さな点として写ってしまい、星々の個性が出にくいのだ。
このレンズの後ろにはシートタイプのソフトフィルターを入れられるリアフィルターホルダーがついている。
取り外したシート状のフィルターは専用カバーレンズキャップの裏面に収納できるようになっており、たいへん便利だ。
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 3200, F1.4, 8s
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 3200, F1.4, 8s
星空撮影のためのすぐれた工夫
レンズに夜露がついてしまったり、撮影中にピントがずれてしまい失敗することがある。
夜露がつくのを防ぐためにはレンズヒーターを取り付けるが、このレンズはそのための工夫した形状になっている。(レンズヒーターリテーナー)また、星にピントを合わせたあと、ピント位置が意図せず動いてしまわないように、マニュアルフォーカスを任意の位置で固定するMFL(マニュアルフォーカスロック)スイッチも備わっている。
こういった配慮が失敗を減らし、準備・確認の時間を短くする。
暗闇の中、寒さでかじかんだ指、そういったコンディションで不意に訪れたシャッターチャンスに対応できるかどうかギリギリのことがあるが、このレンズにはこれから様々な場面で助けられるだろう。
一期一会の星空に出会うとき、私は準備を尽くして最良の状態でその光景に向き合いたい。星空撮影のために至れり尽くせりの配慮がなされたこのレンズは欠かせない頼もしい一本になるだろう。
世になかった新しい道具は、新しい体験をもたらしてくれる。そんなレンズを作ってくれた方々には感謝しかない。
SIGMA 14mm F1.4 DG DN | Art, SONY α7R V, ISO 6400, F1.8, 30s