私が大切にしているのは、
失敗を恐れず直感を信じて進むこと。

アレクサンド・スゥエット
Alexandre Souêtre

45mm F2.8 DG DN | Contemporary I series Special Impression

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 640, F5.6, 1/500s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 640, F4, 1/3200s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 800, F2.8, 1/1000s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 800, F2.8, 1/1000s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 1000, F4, 1/250s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 1000, F4, 1/250s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 800, F2.8, 1/500s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 800, F2.8, 1/320s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 800, F2.8, 1/320s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 640, F2.8, 1/500s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 1600, F2.8, 1/250s

どのような撮影機材を使用しているのか、また、写真家としての自分をどのように表現しているのかを教えてください。

初めて写真とカメラに触れたのは12歳の時、姉の持っていた古いCanonの35mm一眼レフカメラを使ったのが最初でした。当時、イラストを描くことが唯一の表現手段だった自分にとって、まったく異なる表現への可能性をひらいてくれたのが写真でした。でも、本当に真剣に写真表現を追求するようになったのはそれから数年後、ロサンゼルスに来た2015年からのことです。当時はCanon 7Dと、まだCanon AE-1でフィルム撮影もしていました。その後、さまざまな機材を使いながら、最終的に完全にデジタルに移行します。今はハッセルブラッドX1D II、マミヤRZ67、そしてたまに35mm用のコンタックスT2も使って撮影しています。

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 320, F2.8, 1/1250s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 640, F4, 1/1000s

SIGMA Iシリーズの新レンズ、特に「45mm F2.8 DG DN | Contemporary」については、どのような印象をお持ちですか?

既にSIGMA製品、特にArtラインのレンズをよく知っていたので、SIGMAのレンズが高品質であることはよくわかっていましたが、45mm F2.8 DG DN | Contemporaryは少し系統違いながらもすぐにお気に入りの一本になりました。私はこの焦点距離が好みなのですが、特にこれでポートレートを撮るのが好きですね。45mm F2.8 DG DN | Contemporaryは、コンパクトなのに高品位。何枚か試し撮りをしてみたのですが、昨今のミラーレス用レンズによくあるボケと違い、どう言えばいいのでしょうか、クリーミーでなんともいえない柔らかさのボケ描写がすっかりお気に入りになってしまいました。私にはどうも、こういった感じの画に惹かれる傾向があるみたいですね。

※ 以下撮影データの記載なき写真はSIGMA fpと45mm F2 DG DN | Contemporary以外のレンズで撮影されています。

クリエイティブディレクター/写真家/ディレクターとしてのキャリアについて教えてください。また、この分野で働くようになった経緯を教えてください

プロフェッショナルとしてクリエイティブの世界に入ったきっかけは、グラフィックデザイン、特にブランディングやCIデザインの仕事に携わるようになったことです。クリエイティブ系のソフトウェア/テクノロジー開発のバックグラウンドを持つ私は、ジュニアアートディレクターとして働くようになりました。大学でマーケティングとコミュニケーションを専攻しながら、独学でデザインと写真のスキルを身に付けて。独学ゆえに失敗も多かったのですが、そのおかげで新たなスキルや経験も多く得られました。ロサンゼルスに引っ越す頃には進む道を変えたいと思うようになり、ミュージックビデオやショートフィルム、コマーシャル、ドキュメンタリーなどを手掛ける映像プロダクションのプロデューサーとして制作の仕事を始めました。やがてスケートボード・ブランドのアートディレクターに採用され、ここでクリエイティブディレクターとしてのスキルを身に着けることに。同時に写真にも夢中になり、最初は趣味として、やがて副業として真剣に追求するようになりました。やがて友人やパートナーとの出会いから、再びクリエイティブ・プロダクションの世界に戻り、今は映像作品のディレクターもするようになっています。

写真、ビデオ、デザイン、イラストレーション、そして最近では、主に私が共同オーナーを務めるブランディング/広告代理店を通じたクリエイティブ・コンサルティングという実用的なアプローチも行っています。私の内なる「こども」は、ひとつのことだけに固執するのではなく、既存の形式や領域にとらわれずに自由な創作の可能性を追求することを欲しているみたいです。写真というのは、キャリアとしてだけでなく、私の人生に芸術性や創造性をもたらしてくれる点でも、非常に重要な「私の一部」であり続けているといえます。

あなたの生活やキャリアの中で、写真はどのような役割を果たしていますか

私の職業人生の半分は写真に費やしていると言っていいと思いますが、プライベートではそれ以上に大きな役割を果たしてくれていますね。写真というのは、ある意味で多くの制約を受ける表現方法なのですが、これほど雄弁に力強く作用するものもないと思っています。一枚の写真が他のだれかの心を捉えるのに十分な力を持っていて、私はいつもそうした営みに興味をひかれるのです。写真家としては自分自身はずっとアマチュアであると考えていますが、写真を撮り続けてきたことがプロのクリエイターとしての可能性やレベルを高めることに繋がっています。クリエイティブ・ディレクターとして、写真はブランドのストーリーを語る上で非常に役立つだけでなく、現実的な制約の中で遊ぶことの楽しさを感じさせてくれるのです。自分のための撮影は自由で刺激的ですが、クライアントのために「ストーリーテリング」の手法として写真を駆使することで、より効果的で豊かな伝え方が実現できます。目に見えないはずの価値観やテーマを可視化して共有資産に変換することは、クリエイティブディレクションやデザイン、ブランディングという仕事の醍醐味と言えますね。それと同じように、アイデア、感情、価値観を写真によって可視化する楽しさもあります。あらゆるクリエイティブ・ツールは相互に刺激し影響し合うものです。写真もまたグラフィックや映像の世界でそのように作用しており、私はそこに魅了されているのです。

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 640, F4, 1/1000s

SIGMA 45mm F2.8 DG DN | Contemporary, SIGMA fp, ISO 320, F5, 1/300s

自分のスタイルを作るには?

あまり深くは考えないですね。自分の「スタイル」を認識するまでには数年かかりましたし、たぶん今もなお精練は続いています。試行錯誤を重ねるなかで、自分は「ストーリーテラー」には向いていないことはわかったのです。たとえばあるクリエイターのように、写真によってストーリーを伝えたり、スリリングな決定的瞬間を捉えるような技術は持っていないし、メディアに関する幅広い技術的な知識もない。そのぶん自然と「自分らしいスタイル」がわかるようになったのかもしれません。私の場合、光とテクスチャーの微妙な効果に焦点を当てることで、理屈っぽく意味深長になりすぎることなく、ただその瞬間を捉えることを大事にしています。つまり、自分のプロセスや機材、方向性を意識して作り込みすぎない方が、自分らしい自然なスタイルで撮れる可能性が高いのです。私は北欧や日本の美意識に惹かれるのですが、そういう柔和な、時として暗喩的な図像が好きです。そういったインスピレーションを自分のスタイルに反映させています。私の作風をひとことでいうなら、デザインやブランディングと似たようなアプローチを通して「どうすればより多くのことをより端的に伝えることができるだろうか」ということでしょうか。ミニマルな美学という私の志向と通じる部分といえそうです。

あなたにとってのIシリーズとは?そしてこれらの新しいレンズを使った経験を表現するにはどのような言葉を選びますか?

Iシリーズは、エレガントで、プロフェッショナルで、用途を制限せずに使えるレンズだと思います。私にとってエレガンスは重要な要素です。特に日常的に扱うものは、目に美しく、洗練されているものであってほしいのです。プロフェッショナルというのは、必ずしも明確に定義できるような性質のものではありませんが、私がIシリーズをそう感じる理由は、特徴や機能が直感的に理解できるよう、そして使い手が自分好みに使いこなせるように細部まで完成度高く作りこまれているからです。考え抜かれた仕様と優れたビルドクオリティは、プロとしての成果を上げるうえで信頼に足るものです。45mm F2.8 DG DN | Contemporaryの場合、たとえばその時の光の加減によって不意に被写体を変えたくなっても、フレーミングしながら被写体を自由に選んで撮ることができるので、これ一本で汎用性高く使えています。F値の幅が広いことと、多彩な焦点距離が組み合わされていることで、フレーミングを工夫しながら動き回ることができるところが気に入っています。

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