国立の湧水ブラブラ

シグブラ｜第265回

三井公一「シグブラ」

January 31, 2024

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

1月のある日、シグマがある川崎市麻生区方面をブラブラしようと小田急線に乗ったが、途中で気が変わってJR南武線に乗り換えた。向かった先は国立市の矢川である。以前から気になっていた湧水を訪れることにしたのだ。今回の機材は「SIGMA fp L」と「SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary」、「SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary」だ。

JR矢川駅ではじめて下車した。こぢんまりとした駅舎を出て南に向かう。静かな郊外の住宅街を抜けて甲州街道を渡り、約15分ほど歩くとせせらぎに出た。その流れを辿るように歩き始める。澄んだ清らかな水辺は気持ちがいい。畑の脇に建つビニールハウスにはサギが佇んでいた。

【使用機材】 fp L , 17mm F4 DG DN | Contemporary

ほどなく2本の水路が崖線から合流する部分に着いた。「矢川おんだし」である。青柳崖線からコンコンと湧き出る水がせせらぎに流れ込んでいる。のぞき込むと小魚がたくさん泳いでいた。透き通った水が美しい。

【使用機材】 fp L , 50mm F2 DG DN | Contemporary

農地の横を流れる用水には水鳥が多く集まっていた。人が近づいてもサギ、カモが逃げないのには驚いた。振り返るとカラフルな幼稚園の校舎がそびえ立っていた。「SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary」のワイド感を活かしてあおって「SIGMA fp L」のシャッターを切った。

【使用機材】 fp L , 17mm F4 DG DN | Contemporary

そのまま水路に沿って歩き、通りを渡るともうひとつの湧水池に出た。東京の名湧水57選になっている「ママ下湧水公園」だ。農地下の崖線からきれいな水が湧き出ていた。昔は近くにワサビ田があったという。今では近隣の人が野菜を洗ったりしているらしい。

【使用機材】 fp L , 17mm F4 DG DN | Contemporary

ここでレンズを「SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary」に交換。しゃがみ込んで流れの奥行き感が出るように撮影した。「ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11」をのぞき込んでシャッターを切るときに、せせらぎが流れる心地よい音が耳に入ってきた。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

ここは小さい公園ながらじっくりと撮影すると楽しそうだ。被写体になる生き物、植物が数多く存在する。夏場にも訪れてみたい。次回は「SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art」も持参すると良さそうである。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

さて先ほど歩いてきた水路を再び下っていこう。ちょっと先には中央自動車道が通っている。国立府中のインターまでは約1Kmほどのようだ。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

下流域は水路に沿って遊歩道と公園がしっかりと整備されていた。中央自動車道からも見えるあのヤクルトが協力しているようだ。景観が保たれ、かつ歩きやすくなっていてうれしい。そういえばシグマの黒川本社付近にも貴重な里山が残されている。このようにしっかりと保全されるといいな、と思った。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

ブラブラと住宅街の中を進み、谷保天満宮に着いた。ここにも「常盤の清水」という湧水があり、澄み切った水が池を満たしたあと、社の外側へ流れ出ていた。昔懐かしい丸形ポストを入れて「SIGMA fp L」のシャッターを切る。「SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary」の優しいボケ味が気に入った。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

学問の神様なので受験生らしき若者が多く参拝していた。おみくじを結ぶ様子を後ろから撮らせてもらった。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

境内の高台にある展望台で小休止。目を凝らすと右の方向に富士の姿が確認できた。頂上にある梅林は咲き始めた花を見に来た人でなかなかの賑わいだった。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

自分もしばし梅を観賞した。暖冬のせいか多くの梅がほころびはじめている。やはり次はマクロレンズを持参した方が楽しめそうだ。さて、売店で甘酒を買って飲むことにしよう。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

甘酒を飲んで温まったあとはブラブラと谷保駅に向かう。境内には「明けましておめでとうございます」と書かれた横断幕が。この1月は年明けから災害や事故が立て続いて、ひと月が長く感じられた。ようやく2月である。

【使用機材】 fp L , 65mm F2 DG DN | Contemporary

2月は「CP+ 2024」が開催される。果たしてシグマからはどんな製品が出るのか楽しみだ。自分は大分ロケ2つが重なってしまったが、時間を作ってブラブラと顔を出せればいいな、と思っている。

矢川おんだし

使用機材

レンズ交換式カメラ

fp L

スチルレンズ

17mm F4 DG DN | Contemporary

65mm F2 DG DN | Contemporary

三井公一

フォトグラファー

1966年神奈川県生まれ。新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。

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