第265回
冬のジョシュア・ツリー国立公園を歩く / Hiking in Joshua Tree National Park during the winter
January 08, 2021
カリフォルニア州のジョシュア・ツリー国立公園南部にあるマストードン・ピーク・ループ・トレイル(Mastodon Peak Loop Trail)を歩き始めた直後、ビッグホーンを岩山に見かけ、しばらく二頭に釘付けとなった。
【使用機材】SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
前夜、ジョシュア・ツリー国立公園の北に位置するトウェンティナイン・パームズ(Twentynine Palms)のモーテルに宿泊した私と友人は、公園内で日の出を迎えるため、暗いうちにモーテルを出た。1994年に初訪問した際に気に入ったジャンボ・ロックス・キャンプ場にある海抜1,335メートルの岩場に上り立つと東の空が明るくなっていたが、待っていると陽はなかなか昇って来なかった。乾燥した砂漠地帯の冬は冷え込みが厳しく、昨夜はここにテントを張らずモーテルに宿泊して正解だったかもしれないと友人と話したが、陽が昇ると一気に巨岩が朝陽に染まり温度も上がり始め、同行した友人は感動してくれた。この日の私は案内人も兼ねていた。
雲ひとつない東の空に太陽が昇った、待ちに待った日の出。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
朝陽で自分の影が巨岩に映し出される私のお気に入りの場所。
新レンズで気分も新たに撮影した。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
日の出を予定通りに迎えた後、小さなダムであるベイカー・ダムへの短いトレイルを歩きに行ったが、間違えて少し手前のトレイルを歩いてしまいダムまでたどり着けなかった。元々この日は公園の地図に記載されていないワイルドなトレイルを歩くのが第一目的で、その前の足慣らしのための歩きはどこでも良かったため、ダムへは行かずにその場を離れた。
ベイカー・ダムまで歩いていたつもりだったトレイルでロッククライマーを目撃した。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
ジョシュア・ツリーらしからぬ木が立っていた。トレイルはこの先でフェンスに閉ざされていたが、予約するとフェンスが開けられこの先の牧場跡まで歩いて行けるようだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
倒れていたジョシュア・ツリー。木に迫りたかったのでこの時装填していた24mmから35mmに替えて撮影。僅かな焦点距離の違いでも見え方が変わるものだ。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
その後、公園の中心部から南下し、車はハイウエイ10号に繋がるよく舗装された道路の路肩に停め、公園の地図に記載されていないエルドラド鉱山(Eldorado Mine)を目指した。GPSを頼りに荒野を歩き、ゴロゴロした岩場を登りやっと見つけた鉱山は岩の斜面の下にあった。既に陽はだいぶ傾き山影が長く伸びてきたので、鉱山へ近づくのを諦め引き返すことにした。路肩に停めた車に戻る少し手前で太陽は西の山に沈み、冷たい風が吹き始めた。この日使用したレンズはIシリーズの24mm、35mm、65mmの3本、身軽に動き回った。
荒野に倒壊した家を何軒か見かけた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
トレイルランニング用の靴を履いていたが、底の厚みが足りず、この植物のトゲが靴底から突き刺し何度も立ち止まった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
倒壊した家の横を歩く。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 65mm F2 DG DN | Contemporary
道らしい道はこの区間だけだった。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
鉱山を探し、足跡のない荒れた斜面を登る友人。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
GPSを頼りに山に登って歩いて行くと眼下にエルドラド鉱山が見えた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 35mm F2 DG DN | Contemporary
時間もなくなってきたので、鉱山まで下りずに引き返した。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24mm F3.5 DG DN | Contemporary
この日の行動を動画で撮影。
エルドラド鉱山まで到達出来ずに悔いが少し残った私は、数日後、独りで鉱山まで歩こうと思い、南口からジョシュア・ツリー国立公園に入ったが、手前に位置するマストードン・ピーク・ループ・トレイルが気になり、先ずそこから歩くことにした。
マストードン・ピーク・ループ・トレイルを歩き始めてすぐにビッグホーンを見かけた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
思いがけず目撃したビッグホーンを動画で追った。
1919年から1932年まで断続的に金の採掘作業が行われていたマストードン鉱山から周辺を見渡す。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
巨岩の岩山の斜面にあるマストードン鉱山。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art
採掘作業に使用された道具はいい状態で残されている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art
錆びた鉄の筒はティールアンドオレンジが似合う。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO | Art
鉱山の小屋は、ボランティアによる補修作業で原型に近い建物の姿に戻っている。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
マストードン鉱山からループになっているトレイルを下る。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
鉱山からループになっているトレイルで道を見失い、鉱山に戻る途中からこの夜の宿泊地であるソルトン湖方面が見えた。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
道を見失い、黄葉したコットンウッドが生息するスタート地点に戻った。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art
マストードン・ピーク・ループ・トレイルではビッグホーンを見かけてそこでかなり時間を使い、道に迷い途中から引き返し、このトレイルで思った以上に時間を費やしてしまった。私は、数日前に到達出来なかったエルドラド鉱山へ歩くことは諦め、公園から出てこの夜の宿泊予定地であるソルトン湖の湖岸へ向けて南下した。湖の西岸に到着すると夕陽に染まる湖の東から満月が昇ってきた。
夕陽に染まるソルトン湖の西岸に立ち、東の山から昇ってきた満月を撮影。
【使用機材】 SIGMA fp, SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG DN OS | Contemporary
ジョシュア・ツリー国立公園内で、人気のある場所と公園の地図にも記載されていない場所を散策した日の夜は満月だった。ソルトン湖の西岸から昇る満月を撮影した私は東岸に移動し、月明かりの下、湖岸のテーブルで簡単な夕食を済ませ、この夜は早々と車の中で眠りに就いた。